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更新日付:2017年5月12日 / ページ番号:C003120
ヘルパンギーナは、咽頭結膜熱(プール熱)や手足口病と同じく、毎年初夏から秋にかけて流行する「夏型感染症(いわゆる"夏カゼ")」の代表的な疾患です。
ヘルパンギーナは、ウイルスによる咽頭(ノド)の炎症で、突然の高熱とノドの痛みを特徴とします。主に10歳ぐらいまでの小さなお子さんがかかりますが、原因ウイルスにはいくつかの種類があるため、ヘルパンギーナを繰り返したり、大人がかかることもあります。ノドの痛みは、口蓋垂(いわゆる"のどちんこ")の周りの炎症や、炎症のためにできた小水疱(小さな水ぶくれ)、それが破れてできた潰瘍(ただれ)が原因です。
原因となるウイルスは、コクサッキーA群ウイルスをはじめとしたエンテロウイルスです。ちなみに、エンテロウイルスとは、感染者のノドや腸で増殖し、唾液や便に排出されるウイルスのグループの名称です。そのため、感染者からくしゃみや咳で飛び散った唾液や、便に含まれるウイルスが、周囲の人の口に入って感染します。見落としがちなのは、感染者が使ったタオルやコップ、発病した赤ちゃんのオムツの世話をした後の手を介した感染です。
ヘルパンギーナは、ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は3から6日です。まず、38度を越す高熱が突然起こります。発熱に伴って、熱性痙攣を起こすこともあります。熱は2から4日続き、その間、ノドの腫れが小水疱や潰瘍へと進んでいきます。ヘルパンギーナには、専用の治療法がありません。熱があるときの一般的な対処と同じく、安静と水分補給を心がけます。ノドの痛みのために、飲食が不十分となって脱水症状を起こさないように、刺激の少ないものを摂るようにしましょう。オレンジジュースをはじめとした柑橘系飲料は、ビタミンと水分補給ができますが、刺激が強いので避けましょう。また、味の濃い食物もノドの痛みを増強します。高熱が続いたり脱水が強い場合には、解熱剤を使ったり、点滴を行うこともあります。通常は1週間程度で症状が落ち着き、後遺症も残りません。しかし、まれに髄膜炎を起こす場合があるので、嘔吐を繰り返したり、頭痛がひどい場合は、医療機関に相談してください。
手洗いの徹底が基本です。患者からは症状が出る前から、症状が落ち着いたあとも1か月近くウイルスが排出されることがあります。患者自身はもちろん、周りの人も、意識的に手を洗いましょう。また、患者とはタオルなどの共用をしばらく見合わせましょう。さらに、患者のセキやくしゃみで排出されたウイルスの口からの侵入を防ぐには、うがいが有効です。
保健衛生局/健康科学研究センター/保健科学課
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