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更新日付:2015年7月25日 / ページ番号:C006816

北沢楽天の生んだ「キャラクター」たち

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北沢楽天の生んだ「キャラクター」たち

明治から昭和初期を代表する漫画家であった北沢楽天(明治9年から昭和30年)は、アメリカのカリカチュア(風刺画)にならい、いくつもの個性的な漫画キャラクターを創造し、連載漫画や様々な場面に登場させました。キャラクターたちは時代の代弁者であり、多くの人々の共感を得て大人気となり紙面の中でいきいきと活躍しました。

主なキャラクターと性格
名前 性格
丁野 抜作
(ていの ぬけさく)
愚直で愛嬌がある。いつも失敗ばかりするが、一晩寝るとすっかり忘れてしまう楽観的なプロレタリア。丙野大尽の遠縁にあたり、ビリケン頭。口癖は「ヒカーン(悲観)」。楽天キャラクターといえば抜作というほどの有名人。
灰殻 木戸郎
(はいから きどろう)

洋行帰りを鼻にかけ庶民を軽蔑する。軽薄で「ハイカラ」(High Collar=「丈の高い襟」)な気取り屋。美しい女性にめっぽう弱く、洋服代の借金で首が回らない。

杢兵衛と田吾作
(もくべえ)(たごさく)
田舎者の代名詞。明治の弥次さん喜多さん。東京見物で西洋文化に驚き、戸惑い、失敗を繰り返す。
茶目(ちゃめ) とにかくいたずらっ子。江戸時代の滑稽本「花暦八笑人(はなごよみはっしょうじん)」の人物名から借用した。大人気となり「茶目る」(ちゃめる)という言葉が生まれた。
とんだ はね子 とてもお転婆な女の子。「時事漫画」に昭和3年11月4日号から連載された。「少女漫画」の最初。
丙野茂平治大尽
(へいのもへいじだいじん)
丁野の叔父。教養はないがブルジョア。金の力で何でもできると思っている成金だが、若い妻には頭が上がらないサイノロ(妻鈍)。
石野伯爵
(いしのはくしゃく)
先祖のおかげで(解散のない)貴族院議員の伯爵。気まぐれでいろいろ思いつくが、あきっぽく三日坊主。無力で移り気、「意志の薄弱」な上流階級。
金輪梨郎
(かねわなしろう)
自己流の企業家だが、成功した例はなく、とにかく「金は無し」。
金輪甘郎
(かねわあまろう)
梨郎の一人っ子。少々甘く、おっとりした学生。親の苦労も知らずに、丁野の物語の名脇役。
洞尾吹三
(ほらおふくぞう)
口から出任せの「ホラ吹き」で悪知恵が働く。丙野大尽の執事をしているが、丁野本人からまでも金や服をだまし取ってしまう。
欲野深三(造)
(よくのふかぞう)
ケチで「欲の深い」高利貸し。丁野や梨郎を追い回して取り立てる。

作品紹介

「茶目のいたづら」

「茶目のいたづら」

四谷怪談の真偽で論争する茶目の父と灰殻木戸郎。中に鶏を入れた木戸郎の帽子が走り出し、「お岩のたたりだ」という茶目の悪戯に、普段は怒る父も小遣いをあげる。

「東京パック」3巻18号(明治40年7月1日)

「とんだはね子嬢」

「とんだはね子嬢」

誰もいない電車の吊革で遊ぶはね子だったが、そこへ車掌の切符拝見。

「時事漫画」381号(昭和3年12月16日)

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