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更新日付:2024年2月21日 / ページ番号:C082996

与野郷土資料館展示web解説(その32)

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新しい「与野町」・「与野市」の誕生

1.明治22年、新しい「与野町」が誕生

明治22年4月1日、与野町は上落合村、下落合村、中里村、大戸村、鈴谷村、上峰村、八王子村、円阿弥村、小村田村と合併して新しい与野町が誕生しました。初代町長は安政3年(1856)生まれの与野の名望家井原弥四郎氏で、30代前半という若さでした。この年の与野町の歳入予算は1,377円余り。また、歳出予算は1,076円余りで、全体に占める割合としては教育費が48.5%と最大でした。それ以外には臨時歳出として町役場新築費200円が計上されています。この時新築された町役場は現在の埼玉県信用金庫与野支店の地(当時の与野町47番地、現在の本町西2丁目)にあたり、明治25年にここへ移転しています。当時の人口は4,276人、戸数は652(明治25年)。

最初の与野町役場があった地(現埼玉県信用金庫与野支店)
新しい与野町役場のあった地(現、埼玉県信用金庫与野支店)

その後、大正元年の与野駅設置、昭和9年の国道9号(現、国道17号)開通などを経て、与野には東京から多くの自動車販売会社や工場が進出し、今の与野の礎を築いていきます。
日本赤十字社埼玉支部療院(大宮日赤病院、現、さいたま赤十字病院)や農業人材の育成を目的とした農民講道館(現、埼玉県立いずみ高等学校)など、今につながる公的施設が開設されるのも「与野町」の時代です。

日本赤十字病院埼玉支部療院
上落合の地に開設された日本赤十字社埼玉支部療院(絵はがき)

農民講道館
農民講道館全景

2.昭和33年、「与野市」が誕生

昭和33年になって、与野は上尾市の市制施行と同日の7月15日に市制を施行し、与野市が誕生します(県下20番目)。

市制施行を伝える新聞
市制施行を伝える埼玉新聞(PDF版はこちら

新市の名称については、「埼玉市」の名称希望が多かったものの、結局は与野市に落ち着いたといいます。人口は昭和5年10月1日の7,931人に対して、昭和30年10月1日には35,162人、33年5月1日には39,013人と驚異的な増加を示しています(与野市政だより、昭和33年7月15日発行など)。この頃の庁舎は既に与野522番地(かつての保健センターの地)にあり(昭和6年建)、初代市長は第17代与野町長茂木喜之氏が継ぎました。

旧与野市役所  旧与野市薬師-2
最初の与野市役所(かつての保健センターの地にあった) 最初の与野市役所(写真奥中央)周辺の様子

この時茂木市長は、「将来対等の資格において浦和、大宮と共に当市が大同合併の仲介役となり、大埼玉市実現の所期の目的を達成せんとするものであって、これこそが私が市制を決意した眼目であります」との一文を寄せています(埼玉新聞、昭和33年7月15日)。
初代市長の決意から43年後、平成13年になってこの三市は合併することとなり、新市名も「さいたま市」となります。「埼玉市」の名称といい、三市対等合併といい、この当時から与野は「今のさいたま市」を予見していたのかもしれません。市制施行の翌日、市内は祝賀一色に包まれ、「盆と正月がいっしょに来たようなにぎわい」だったと記録されています(同、昭和33年7月17日)。与野高校講堂での祝賀式をはじめ、祝賀自動車パレードが市内を一周、各戸には国旗がはためき、高沼用水畔での打上げ200発、仕掛け5発の花火大会なども行われたようです。

市制施行ビラ
市制施行を記念して配られたビラ

なお与野町の町紋は桜であり、昭和8年に公募したものです。「ヨノ」の文字で桜の花弁と「Y」(ヨノの頭文字)をデザインしたもので、一山神社宮司新藤瑛禎(しんどう てるよし)氏(当時)の作品。この紋は、昭和33年の市制施行でも引き継がれ、昭和53年の市制施行20周年記念事業では、「市の花」として桜が指定されました。

与野市章
与野市章
 


その31 近世の石造物といえばこれ! 与野の庚申塔

その33 明治時代、与野で栄えた製糸業

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