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更新日付:2013年12月24日 / ページ番号:C016295

市長の部屋 さいたま市長 清水 勇人 絆をつなぐ

平成23年度施政方針

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平成23年2月1日開会の平成23年さいたま市議会2月定例会において、清水勇人市長が施政方針演説を行い、平成23年度の市政運営の基本的な考え方や主要な施策などについての説明を行いました。

補足 平成23年度施政方針(全文PDF版)(PDF形式:59KB)

 議員各位には、平成23年さいたま市議会2月定例会に御健勝にて御参集をいただき、心から感謝を申し上げます。
 本日ここに、新年度に臨む私の所信及び市政の基本方針を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

はじめに さいたま市誕生10年、そして新しい時代へ

 本市は、平成13年5月1日に浦和市・大宮市・与野市の合併により誕生し、その後、平成15年の政令指定都市移行、平成17年の岩槻市との合併を経て、今や人口は123万人を超え、埼玉県の行政、経済、文化の中心都市としてはもちろんのこと、関東、全国を牽引する屈指の大都市として発展を遂げてまいりました。
 本市誕生10年という節目を迎え、市長として、今日の発展の礎を築いた先達の英知と汗に、改めて感謝を申し上げるとともに、更なる飛躍に向けた新しいスタートを切るに当たり、これまでの本市の取組並びにこれからの進むべき方向性について、私の想いを申し上げたいと思います。
 さいたま市としての新たなまちづくりは、新市建設計画に基づき、合併特例債等の有利な財政措置を活用し、道路、公園、下水道、消防署や公民館など基礎的なインフラ整備等を積極的に行ってまいりました。その結果、10年間で道路改良率は約5ポイント上昇の62.6%、下水道普及率は約10ポイント上昇の86.6%、公園面積は1.2倍以上の約626ヘクタールと着実に整備が進んでおります。
 また、旧市からの課題であった、浦和駅東口再開発事業や鉄道高架化事業、鉄道博物館や大宮盆栽美術館整備、さいたま新都心大橋整備や鴻沼川改修、東岩槻駅南口開設なども着実に対応がなされてきております。
 さらには、コミュニティバスの導入や学校施設の耐震化推進、全小中学校へのエアコン導入や全公共施設等へのAED設置など、市民ニーズに即応した事業や、他の自治体の先駆けとなる事業などにも果敢に取り組んでまいりました。
 そして、本市の合併を語る時に忘れてならないのは、政令指定都市への移行であります。新たに、保健所や児童相談所の設置、国県道の管理や都市計画決定など、県が行ってきた多くの事務を行うこととなった結果、的確かつスピーディーに、そして自主性・独自性を発揮した総合的なまちづくりが基礎自治体でありながら可能となっております。特に、区役所の設置は最大のメリットであり、10区役所をどのように活用していくかが今後の市政運営の大きな鍵になると考えております。
 このように、本市は平成の大合併の先駆けとして、この10年間、積極的な施策展開を図るとともに、政令指定都市移行に伴う事務量の増大にもかかわらず、職員数の6.4%の純減にも取り組むなど行財政基盤の強化にも努め、市政発展の大きな礎を築いてきたものと考えております。
 一方で、市民の皆様からは「時代を見据えたまちづくりができていない」、「政令指定都市として独自性のある魅力的な都市づくりを行ってほしい」などの声も聴いております。
 私はこの10年間を、旧市からの課題解決など、継続性を図りつつ、1つのさいたま市づくりに向けた基盤づくりに必要な期間であったと考えます。今後は、これらの礎の上に、市民の皆様と一緒に新たな歴史を重ねながら、誇りあるさいたま市の姿を共に描き、実現してまいりたいと考えております。
 私は、本市の長期展望を語る上では、まず将来人口の動向を踏まえることが必要不可欠だと考えております。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2015年以降には、本市の総人口も減少傾向に転じるとともに、高齢化率も急激に上昇し、2035年には31.9%となる見込みであります。生産年齢人口の減少に伴い、市税収入の減少が見込まれる一方で、高齢者福祉費は2035年には2010年の約1.5倍となる見通しであります。
 既にその影は忍び寄ってきております。本市の人口は、誕生以来、毎年増加を続けておりますが、老年人口が約1.5倍、8万人超の増加となっている一方、年少人口や生産年齢人口は横ばいであるのが実態であります。
 目前に迫る超高齢社会に立ち向かい、都市の活力を維持するためには、若い世代、子育て世代を本市に呼び込み、定住を更に進め、それらの世代が出産、子育てをしやすい環境を整備することが必要であります。
 日本一の子育て支援施策、日本一の教育関連施策がある都市を創り上げ、ワークライフバランスに優れ、そして、生まれ育った子どもたちが各界で活躍するような都市を目指すべきと考えます。
 また、さいたま市が活力にあふれ、飛躍していくためには、人だけではなく、企業の集積も重要だと考えております。本市は、光学機器・レンズ製造業の出荷額が全国トップでありますが、さらに、産学官協働による環境技術を本市の成長戦略の一つとして位置付け、独創性・革新性に優れた環境関連企業を集積させ、低炭素社会の実現に向けた環境未来都市を目指すべきであります。
 そして、地理的に東京に近接している一方で、東日本のゲートウェイでもあるという本市の特性を踏まえた施策が重要であり、業務・商業・文化・居住などの都市機能がバランスよく集積した日本を代表する、活力ある大都市を目指すべきと考えます。
 また、私は、高齢者の方々にも本市の活力の源となっていただきたいと考えております。高齢者となっても健康で活発に活動する生涯現役で人生を送るための施策を積み重ねることにより、健康長寿日本一の都市を目指していきたいと考えております。健康で長生きすることは、しあわせの源でもあります。
 そして、私は、これらの目指すべきまちづくりの土台として「新しい公共」という絆が重要な鍵になると考えております。
 平成22年話題となった「無縁社会」という言葉に象徴されるように、家族の絆や地域の絆は、積極的に築いていく努力なしには、もはや維持することさえも困難な時代となってしまいました。本市においても、自治会加入率は10年前の76.1%から69.0%へと低下してきております。一方で、平成21年度の市民意識調査では、6割以上の方がボランティア団体等による活動に参加したいという意向を示しております。
 くしくも、本市が誕生した平成13年は「ボランティア国際年」でありました。共助の心・絆を大切にし、子どもから高齢者までさまざまな方々がボランティア活動や地域活動に当たり前のように参加する都市・日本一しあわせを実感できる都市を目指したいと考えております。
 以上、私の想いを述べさせていただきましたが、今後、超長期的な視点に立った、さいたま市が目指すべき姿に関して、市民や事業者、さまざまな方々が描いている夢と私の夢について、共に議論し、共に考える場を設け、さいたま市の未来創造図を描いてまいりたいと考えております。

地域主権改革を切り拓く

 魅力にあふれ、誇りに満ちた都市を実現するためには、地域の住民が自らの住むまちを自らの責任で創っていくことができる地方自治制度でなければなりません。
 そのためにも、国から地方自治体、特に住民に、より身近な基礎自治体へ大胆に権限と税源を移譲する地域主権改革を推し進める必要があります。
 私は、主権者である国民・市民に、より身近なところで、政治や行政が展開されることが民主主義の観点からも重要であると考えております。地域主権改革とは、地域ニーズに即応する効率的な行政改革であると同時に、まさに民主主義改革そのものでもあります。
 しかしながら、国の地域主権改革の動きは依然として足踏みが続いております。一括交付金については、総理のリーダーシップにより、各省から当初提出されたわずか28億円から大幅に上積みされ、来年度は5,120億円、平成24年度は1兆円規模で実施されるなど、一定の評価はできるものの、地方の財源として真に自由に使えるかどうか十分な検証が必要であります。
 また、「国と地方の協議の場」の法制化などを盛り込んだ地域主権改革関連3法案は、いまだに成立の見通しが立っておらず、出先機関の原則廃止に向けた工程を示すはずの「アクション・プラン」についても、具体的な取組は先送りされるなど、必ずしも手放しで評価できるものではありません。
 特に、子ども手当の地方負担を巡る問題については、地域主権改革の必要性を痛感いたしました。私としては、民主党が国政選挙でマニフェストに掲げた政策であること、全国均一の金銭給付は地方の裁量の余地がないこと、待機児童対策など現場ニーズに対応していないことなどから、子ども手当については、全額国費で負担すべきと主張をしてまいりました。
 地方からこうした意見が続出しているにもかかわらず、政府は平成23年度も引き続き地方負担を継続することといたしました。誠に遺憾であり、私としては、昨年12月議会において議決された「子ども手当の財源の地方負担に反対する意見書」や指定都市市長会の声明の趣旨などを踏まえ、また、平成23年度の子ども手当法案の国会審議の動向を見極める必要性や市民への影響などについて熟慮を重ねた結果、平成23年度の子ども手当に関する予算案については、歳出予算は満額計上する一方、歳入予算では市費負担等を原則計上せず、全額国費で計上することといたしました。
 これは、市民の皆様に御迷惑をかけることなく確実に支給する一方で、子ども手当は全額国費により負担すべきであるという国への私の強い意思表示であります。
 子ども手当はもちろんのこと、今後も新たな高齢者医療制度の創設、子ども・子育て新システムの導入など、国民生活や地方行政に大きな影響を与える改革が予定されているにもかかわらず、国から地方への十分な説明や意見聴取が行われているとは言えません。
 私は、厚生労働大臣をはじめとした政府の関係閣僚が日々現場で住民と向き合っている基礎自治体、特に全人口の2割を占める政令指定都市の市長との定期的な協議の場を設け、その声に真摯に耳を傾けることが必要だと考えており、今後、そうした政策対話の実現に向けて努力してまいります。
 また、指定都市市長会では、現在、地域主権改革に関し、内政的課題を全て担い、広域自治体の区域からも独立した、新たな大都市制度である「特別自治市(仮称)」の創設を国に対して求めております。国や道府県の関与や規制を受けず、また、予算の集中投入などにより、大都市が抱える多様な行政需要に的確に対応し、独自の大胆な施策が実施可能となる制度と考えております。
 指定都市市長会では、来年度中にも税財政制度の取扱いも含めた具体案を提示する予定であります。超党派で、新たに立ち上げる予定の「指定都市を応援する国会議員の会」の理解や支援も得ながら、各政令指定都市市長と制度の創設に向けて力強く連携し、あらゆる機会を捉えて、特別自治市の創設を主張してまいります。

次世代に負担を先送りしない日本一の行財政改革

 私は、地域主権改革を進めるに当たっては、国からの権限・税源移譲等はもちろんでありますが、地域主権改革を担う私たち地方自治体自身の改革も当然必要と考えております。
 本市の中期財政収支見通しでは、歳入の根幹をなす市税収入が引き続き低調に推移する一方で、歳出においては、社会保障費などの行政需要が拡大する見通しであり、平成23年度から5年間で約1,069億円の財源不足が見込まれております。
 また、経常収支比率も10年前の84.0%から平成21年度決算普通会計ベースで89.9%へと推移しており、財政の硬直化が進んでおります。一般会計の市債残高についても、平成23年度末には4,229億円、市民一人当たり34万8千円になると見込まれ、増加の一途をたどっております。
 さらに、団塊の世代が65歳以上の高齢者となることに伴う、医療・福祉など社会保障費の急増に加え、公共施設の老朽化の問題にも対応しなければなりません。
 本市の公共施設の多くは、1970年代から80年代にかけて整備されており、今後、大規模改修や建替えが必要となってまいります。こうした「もう一つの高齢化」に対応し、後年度の財政負担の軽減及び平準化を図るため、中長期的な視点に立った、公共施設の新たな方針を盛り込んだ戦略的な「公共施設マネジメント計画」を平成23年度中に策定してまいります。
 私は、市民の皆様に「1円たりとも税金を無駄にしません」と宣言し、行財政改革の重要性を訴えてまいりました。昨年には、すべての事務事業について、「そもそも論」から見直し、徹底的に無駄を排除する「事務事業総点検」を行うとともに、特に市民意見を参考とすべき事業については、公開の場で議論する「行財政改革公開審議」も実施いたしました。
 審議の過程で市民委員の方々や傍聴の方々からは「そもそも市が行う必要があるのか」、「時代の流れの中で役割を終えたのではないか」といった厳しい意見も寄せられており、私は改めて、市民目線による徹底した行財政改革に取り組まなければならないと決意いたしました。
 また、職員一人ひとりにも日常的に改善・改革を行っていくという意識が芽生え始めております。例えば、一職員一改善提案制度については、平成21年度に1,338件であった業務改善の取組が今年度は既に5,000件を超えております。また、本年1月から中央図書館において、雑誌カバーに企業広告を表示することにより、その企業に購入代金を負担していただく「雑誌スポンサー事業」を新たに実施しており、私は、常により良いさいたま市を目指す、挑戦的な組織への着実な変化を感じております。
 平成23年度末の国・地方の借金は、約892兆円の見通しであり、GDP(国内総生産)の約1.8倍、先進国の中で最悪の水準が続いております。これは、「今だけ、自分だけ」というような風潮が広がっている今の時代を象徴する極めて危機的な問題であり、政治が解決していかなければならない責務であります。
 次世代に負担を先送りせず、本市の未来を切り拓くために市民の皆様や議員各位と建設的な議論を更に積み重ね、行財政改革に不退転の決意で取り組んでまいります。

平成23年度予算等

子どもが輝く“絆”で結ばれたまちの実現に向け、「礎」そして「創」へ

 平成23年度予算編成については、市税収入の回復が見られる一方、それを上回る生活保護費等の扶助費の増大など、厳しいものとなりましたが、健全財政を維持しつつ、より少ない予算で大きな効果を図り、「子どもが輝く“絆”で結ばれたまち」の実現に向けてのステップアップ予算・しあわせ実感を開花させていくための予算として編成いたしました。
 予算案の特徴を申し上げますと、まず、一点目は、市政運営の最優先事項である「しあわせ倍増プラン2009」に掲げる事業に優先配分をしたことであります。二点目は、「子育て」、「健康長寿」、「さいたまブランド」の3つの重点分野への戦略的な予算配分をしたこと、三点目は、市民との協働をより一層強化し、市民力を結集する予算としたことであります。四点目として市民の声、五点目として現場の声を反映した予算としたことであります。六点目は、雇用の促進、市民生活の安全・安心確保に向けた対策など、切れ目ない経済対策に努めた点であります。そして、最後に、「さいたま市行財政改革推進プラン2010」に基づき、しあわせ倍増に向けた創造的改革を実践する予算としたことであります。
 その結果、一般会計予算は、4,408億9千万円、対前年度比2.8%の増となりました。
 また、特別会計予算総額は、2,008億600万円
 企業会計予算総額は、1,133億6,924万3千円
 全会計予算総額は、7,550億6,524万3千円
となったところであります。
 以下、「子育て」、「健康長寿」、「さいたまブランド」の3つの重点分野などに沿って、平成23年度の主要な事業等について、申し上げます。

(1)子育て

 はじめに、「子育て」に関する施策であります。
 スウェーデンの中学校の教科書に、アメリカの家庭教育学者ドロシー・ロー・ノルトの「子ども」という詩が取り上げられました。この詩では「批判ばかりされた子どもは、非難することをおぼえる」、「殴られて大きくなった子どもは、力にたよることをおぼえる」、「激励をうけた子どもは、自信をおぼえる」、「可愛がられ、抱きしめられた子どもは、世界中の愛情を感じとることをおぼえる」などとうたわれております。社会の未来を託す子どもたちの健やかな成長は、家族や地域社会が創り上げる子育て環境次第であるということを、改めて我々に強く訴えかけております。
 次代を担う「宝」である子どもを安心して生み育てられる環境づくりを推進し、社会全体で子どもや子育て家庭を支援していく取組を引き続き進めてまいります。
 児童虐待ゼロを目指し、平成23年度に児童相談所に児童福祉司4人、児童心理司1人を増員するとともに、保健所に保健師3人を増員するなど、体制の更なる強化を図ってまいります。
 また、児童相談所、こころの健康センター、教育相談室等、専門相談機能の集積・連携や子育て支援ネットワークの推進強化など、子育ての総合的支援を行う中核施設となる「(仮称)さいたま市子ども総合センター」の整備に向けた基本計画を策定してまいります。
 さらに、さいたま市らしさを踏まえた幼児教育を推進するために、子ども未来局保育部に「幼児政策課」を新設し、幼児教育のあり方の検討を進めるとともに、まず、特別支援教育や健康診断、健康相談を実施する私立幼稚園に対する支援を新たに実施してまいります。
 また、働きながら子育てをしている家庭を支援し、子育てと仕事の両立を図ることができるよう、認可保育所の定員を545人、ナーサリールーム・家庭保育室の定員を316人、放課後児童クラブの受入可能児童数を360人拡大するとともに、平成24年度に向け、認可保育所の定員650人分の整備を進め、待機児童ゼロプロジェクトを引き続き強力に推進してまいります。
 平成22年の流行語トップ10に「イクメン」という言葉が入りましたが、育児における男性の積極的参加の重要性は改めて指摘するまでもありません。本市でも、以前は保育参加事業に父親の姿はほとんどありませんでしたが、子育てパパ応援プロジェクトとして新たに1日保育士・幼稚園教諭体験事業に取り組んだ結果、これまで1,000人近くの父親の参加がありました。今後は参加者の更なる拡大を目指すとともに、親の学習アドバイザーを育成し、公民館において講座をモデル的に実施するなど、新たな取組も推進してまいります。
 さらに、安心して出産ができるよう、妊婦健康診査14回までの公費負担を継続するとともに、不妊に悩む市民の支援を図るため、年2回の特定不妊治療費助成を初年度は3回まで拡大してまいります。
 また、日本一の教育都市づくりを目指す取組として、まず、家庭、地域、学校が連携し、基礎学力の向上や学習習慣の定着を図る「さいたま土曜チャレンジスクール(どちゃれ)」については、新たに50校を加え、合計80校で実施してまいります。
 加えて、「どちゃれ」と連携しながら、子どもたちの豊かな人間性を育む「放課後チャレンジスクール」については、新たに30校を加え、合計70校で実施してまいります。
 さらに、子どもたちの好奇心や感動する心を育むため、専門的な知識や技能を有する市民などが授業を行う「夢工房 未来(みら)くる先生 ふれ愛推進事業」を拡大し、市立幼稚園、小・中・特別支援学校全161校において実施してまいります。
 また、地域の理解、協力を得ながら、警備員及び地域の見守りなどからなる学校安全ネットワーク体制を推進するとともに、全校に防犯カメラを設置し、子どもの安全・安心の確保に努めてまいります。
 さらに、地域と学校との連携の基盤となるスクールサポートネットワークの構築、ICT(情報通信技術)を活用した市民ボランティア支援システムの導入を行ってまいります。
 また、平成24年4月開校予定の美園小学校やさくら草特別支援学校の整備を進めるとともに、市立養護学校の増築に向けた基本設計を実施してまいります。

(2)健康長寿

 次に、「健康長寿」に関する施策であります。
 内閣府が平成21年度に行った国民生活選好度調査によると、幸福を実感する項目として、「健康」を挙げた回答者が最も多いとの結果が示されております。
 自らの健康に関心と責任を持ち、生涯にわたって健康を維持することは、何よりも将来の自分への投資となり、ひいては、社会全体の医療費の抑制にもつながると考えております。
 健康寿命を延ばすまちづくり、生涯現役のまちづくりを進めるとともに、介護、医療等をはじめとする支援体制の充実を図ってまいりますが、これらの考え方を総合的にまとめた「(仮称)さいたま市安心長生き条例」を平成23年度中に制定してまいります。
 さらに、「健幸」をまちづくりの中核として、市民が地域で人とのつながりを持ちながら、健康で元気に暮らせる新しい都市モデル「スマートウェルネスシティ構想」の研究に他都市などとも連携しながら、新たに取り組んでまいります。
 医学の進歩により、今や多くの病気の予防が可能となっております。女性や子どもの健康を守るため、子宮頸がん予防・ヒブ・肺炎球菌ワクチンの無料接種を実施してまいります。
 また、市民が身近な場所で気軽に健康維持や体力向上を図り、スポーツもできる多目的広場については、平成23年度に12か所開設するとともに、平成24年度開設に向け、31か所の実施設計を行ってまいります。
 さらに、市民の健康への意識を高め、運動の習慣化のきっかけづくりとして、身近に取り組めるウォーキングをテーマとした「健康フォーラム2011 ウォーキングを始めよう」を開催してまいります。
 また、高齢者の社会参加、生きがいづくり、健康づくりの観点から、気軽にボランティア活動を始められるきっかけづくりが重要であります。介護保険施設や配食サービスに従事する65歳以上のボランティアの方々の活動実績をポイント化し、寄附や換金も可能とする「(仮称)介護予防ボランティアポイント制度」を創設してまいります。
 その他の介護予防事業についても各種プログラム・教室を充実させるとともに、今後の要介護者の増加に備え、特別養護老人ホーム296床の増加など、施設整備を促進してまいります。
 また、高齢者の生きがいづくりや孤立化防止の拠点として、浦和区に老人福祉センター仲本荘を児童センターとの複合施設として平成23年5月に開設いたします。あわせて、高齢者サロン活動を引き続き全地区社会福祉協議会に働きかけてまいります。
 さらに、高齢者の生活支援や商店街などの活性化にもつながるシルバー元気応援ショップ事業については、現在、約870店舗で御協力をいただいておりますが、協賛店舗の更なる拡大を図ってまいります。
 また、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、高齢者地域ケア・ネットワークの更なる構築を進めるとともに、高齢化が著しく進行する地区の中からモデル地区を設定し、生活実態や課題等の調査を行ってまいります。
 加えて、1分1秒を争う事態に備え、かかりつけ医療機関や緊急連絡先などの情報を入れるための緊急時安心キットを高齢者世帯などを対象に配付してまいります。

(3)さいたまブランド

 3つ目は「さいたまブランド」に関する施策であります。
 平成22年、ブランド総合研究所が各都道府県出身者を対象として、愛着度、自慢度に関する調査を行いましたが、埼玉県はともに最下位でありました。
 本市が行った政令指定都市市民によるイメージ比較調査においても、さいたま市民の愛着度は、19の政令指定都市中、15位となっております。私は、本市の地域資源や特徴的施策に基づく都市イメージの確立がこの問題の解決につながるのではないかと考えております。
 誕生10年を契機として、目指すべき都市像や本市の強みをベースに、都市イメージキャッチフレーズを市民参加により決定するとともに、さまざまな媒体を活用して情報発信を行い、戦略的に都市イメージの形成を図ってまいります。
 さらに、10周年記念事業の中では、本市が戦略的に行う施策の方向性も視野に入れ、環境や「新しい公共」などに関するフォーラムのほか、埼玉大学と連携した「(仮称)キッズ・ユニバーシティ・さいたま」などを順次行ってまいります。また、10月のさいたま新都心周辺を会場とするメインイベントでは、子ども、食、文化、区の個性などをテーマとして、「さいたまキッズなCity」、「(仮称)さいたま食の祭典」、「フリーカルチャービレッジインさいたま新都心」などを行ってまいります。
 文化は都市に魅力を与え、都市イメージの向上につながります。世界に誇る本市の盆栽文化の更なる振興を図るため、大宮盆栽美術館の企画展等を充実させるとともに、大宮盆栽ジャパンブランド化プロジェクトに取り組んでまいります。
 また、「(仮称)岩槻人形会館」の建設については、まちづくりを含めた総合的な見地から振興計画を策定するとともに、地元への周知や支援組織づくりを十分行った上で取り組んでまいります。
 さらに、市民等が生き生きと心豊かに暮らせる文化芸術都市を創造するため、「さいたま市文化芸術都市創造条例案」を今議会に提出しております。
 そして、区のブランド化も進めてまいります。平成23年度予算編成の中で行った区長政策提案コンペを踏まえ、全10区それぞれで制定する区の花をデザインしたオリジナルナンバープレートを導入してまいります。さらに、与野本町駅から彩の国さいたま芸術劇場間のアートストリート整備や城下町岩槻歴史散策事業の実施など、各区の個性の発揮や文化資源等の有効活用を図り、各区のブランドを創り上げるとともに、さいたま市ブランドへと高めてまいります。

(4)市民生活を重視した施策・経済対策等

 私は、区役所こそ市政の最前線基地であるとの認識のもと、区民ニーズや地域の課題に、更に迅速かつ的確に対応していくため、現在、区役所のあり方検討委員会からの報告に基づき、一層の区役所改革を進めております。
 平成23年度からは、新たに地域に密着した防災業務・道路の修繕事務等を区役所に移管するとともに、全区役所における月一度の休日窓口の試行や平成24年度中におけるコンビニエンスストアでの各種証明書の発行に向けた準備を開始いたします。さらに、区の独自性・裁量性が発揮できるよう、区長の人事、組織、予算に関する権限を一層強化してまいります。
 また、業務の効率化などの視点から、各区で行っていた市税・国民健康保険税等の収納業務を一元的に担う「債権整理推進室」を平成23年4月に財政局に設置するとともに、「(仮称)郵送センター」の設置や窓口業務の委託化の検討も進めてまいります。
 その他にも、市民の声、現場の声を大切にし、市民生活重視のまちづくりなどを進めてまいります。
 障害者が地域の中で安心して自立した生活を送ることができるよう、「さいたま市誰もが共に暮らすための障害者の権利の擁護等に関する条例案」を今議会に提出いたしました。この条例に基づき、移動支援事業の利用範囲を拡大するとともに、障害者居住サポート事業の新設、手話通訳者養成講習会の開催などを行ってまいります。
 また、環境美化の促進と快適な生活環境の確保を図るため、新たに北浦和、武蔵浦和、東大宮、宮原の4駅周辺を環境美化重点区域及び路上喫煙禁止区域として指定してまいります。
 さらに、大宮駅周辺のまちづくりについては、東口の公共施設再編に向けた整備計画の検討を進めてまいります。また、西口第四地区には、平成25年度の開設に向けて、保育所、子育て支援センター、シニアユニバーシティ本部事務局などの複合施設の整備を行ってまいります。
 そして、浦和美園駅前については複合公共施設整備に向けた基本構想を策定するとともに、浦和駅周辺鉄道高架化事業については平成24年度末の完了を目指し、引き続き整備を進めてまいります。
 地下鉄7号線の延伸については、埼玉県と共同で調査を実施するなど、平成24年度末までに事業着手することを目標に、鋭意推進してまいります。平成23年度は延伸実現に向け、これまで実施した各種調査の取りまとめなどを行ってまいります。
 また、暮らしの道路・スマイルロード整備事業を引き続き積極的に推進していくとともに、下水道事業については、平成24年度末の普及率90%とすべく、平成23年度は89.0%を目指し、整備を進めてまいります。
 本市を取り巻く経済情勢は、デフレの影響や雇用情勢の悪化懸念など、依然として厳しい状況にあります。このようなときこそ、時代の先を読み、本市の活力につながる、新たな経済成長を促す先行投資が必要であり、引き続き、さいたま市経済活性化対策を切れ目なく実施してまいります。
 「EーKIZUNA Project」については、EVを市民生活により身近なものとするため、EVのカーシェアリングやタクシーの普及、個人向け導入補助制度の創設などに新たに取り組んでまいります。また、多くの自治体や企業首脳の参加による、全国に先駆けたEV会議であるサミット・フォーラムを一層充実させてまいります。そして、住宅用太陽光発電設備設置補助の継続や街路灯照明LED化の推進などのほか、総合特区制度の活用も図り、環境未来都市を目指してまいります。
 また、海外も含めた観光客を獲得し、本市経済の活性化を図るために、国内外のスポーツイベントや大会を誘致・開催支援するスポーツコミッションを創設してまいります。
 さらに、本市におけるCSR活動を支援する独自の認証制度の創設や中小企業支援、求職活動支援の充実などを内容とする雇用・生活安定セーフティネット対策を講じるとともに、生活保護受給世帯の急増に対応するため、ケースワーカーを大幅に増員してまいります。
 雇用や生活の危機への対応だけでなく、災害に対する危機管理も極めて重要であります。学校施設をはじめ、公共施設の耐震化を進めるとともに、都市型水害に備えるため、雨水幹線や雨水貯留施設などの整備を進めてまいります。
 また、市民生活を支える重要なライフラインとして、効率的かつ安定的給水を確保するため、老朽施設の計画的更新を図り、災害に強い水道を構築してまいります。
 さらに、災害発生時に迅速で的確な情報の収集と提供を行うため、総合防災情報システムを平成24年度末までに構築するとともに、地域防災力の向上を図るため、防災ボランティアコーディネーター200人及び防災士150人を更に養成してまいります。

結びに 市民との協働で築く大きな社会へ

 イギリスのキャメロン首相は「ビッグ・ガバメント(大きな政府)」に代わり、「ビッグ・ソサエティ(大きな社会)」という理念の下に改革を推し進めております。
 これは、公共サービスの改革を行い、国家の権限を地方に移譲し、地方の公共サービスはボランティアや地域コミュニティなどが支えていく社会を目指すというものであります。
 また、同首相は、国家の豊かさを測るのにGDPだけでは不完全であると指摘し、健康や教育、仕事の満足度、環境、治安といった生活の質がどれくらい向上したのかなど、新たな指標により国の幸福度を測る調査を実施すると言明しており、私も大いに共感を覚えるところであります。
 本市におきましても、幸福度が高い、市民が主役の新しい市政にするためには、多様化・高度化する公共サービスに行政が応えるだけでなく、市民一人ひとりが、地域のために何ができるのかを考え、できることから始めていくことが必要であると考えております。
 市民と行政が自らの責任を果たし、地域や市の課題を共に考え、共に担い合う「新しい公共」という考え方に基づいたしあわせ倍増の市政を、私は目指してまいります。
 幕末維新の指導者となる人材を数多く育てた吉田松陰の言葉に「夢なき者に成功なし」というものがあります。
 さいたま市誕生10年という節目を迎え、市民の皆様とさいたま市の未来、夢を共有し、「子どもが輝く“絆”で結ばれたまち」、誇りあるさいたま市のこれからの100年を築き上げてまいります。
 以上、平成23年度の市政に臨む私の所信及び市政の基本方針を申し上げましたが、日本一しあわせを実感できる都市・さいたま市の実現に向けて、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
 今議会に提出いたしました議案は65件でございます。予算議案といたしまして、補正予算が17件、新年度予算が20件、また、条例議案が12件、一般議案が7件、道路議案が2件、人事議案が7件でございます。
 何とぞ慎重なる御審議の上、全議案につきまして、御承認をいただきますようお願いを申し上げます。

平成23年2月2日
さいたま市長 清水 勇人

補足 平成22年度施政方針(全文PDF版)はこちらから御覧いただけます(PDF形式:60KB)

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