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更新日付:2019年12月13日 / ページ番号:C068712

【報告】幼児を持つ母親のための講座

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日時 【第1回】令和元年9月24日(火) 10時00分~12時00分
【第2回】令和元年10月1日(火) 10時00分~12時00分
【第3回】令和元年10月8日(火) 10時00分~12時00分
【第4回】令和元年10月15日(火) 10時00分~12時00分
【第5回】令和元年10月23日(水) 10時00分~12時00分
会場 男女共同参画推進センター 会議室3
講師 【第1・4・5回】グループタンポポ(「幼児を持つ母親のための講座」企画委員グループ)
【第2回】藤原 千秋さん(All about家事・掃除・子育てガイド/住生活ジャーナリスト)
【第3回】宇野 慶子さん(蒼い空の会 代表)

講義内容

【第1回テーマ】話そう・聴こう“もやっと・ざわっと”
 第1回はグループタンポポ(企画委員グループ)が進行を務めました。この講座が安心・安全な場所となるよう、講座受講に際しての約束事についての説明から講座が始まりました。その後、講座参加者の自己紹介(名前・最寄り駅・この講座に参加した理由・ほっとする場所)を行い、話しやすい雰囲気が作られました。それからは、モヤモヤ・ザワザワしていることについて、“Iメッセージ”(主語を“私”にして話す)を使うことを心掛けながらお互いに語っていきました。初めて顔を合わせる人同士で緊張気味だった参加者たちでしたが、同じ母親同士ということからか共感することも多く、夢中になって話し合っていた様子でした。その後、全体で抱えている想いを共有していきました。日頃抱えているモヤモヤ・ザワザワを共有するための安全な場という環境が、参加者たちを生き生きと語らせていました。

幼児を持つ母親のための講座1

【第2回テーマ】家事と家族と居心地の話
 講師に藤原千秋さんをお迎えしご講義いただきました。ほとんどの人は家事が苦手であるにも関わらず、結婚すると家事周りのことは女性が行う傾向があることから、「私ばかりが家事をしているのはどうして」とモヤモヤを抱えやすいとお話されました。女性が家事についてのモヤモヤを抱えるポイントは2つあり、1つ目が、子どもを持った途端に女性が家事をやることに伴うモヤモヤ、2つ目が、世の中にはどうやら男性でも家事をする人がいるらしいと聞いた時に自分の夫はなぜ家事をしないのだろうというモヤモヤ。それぞれが持つ価値観が違うため家の中が心地よくならないので、そのようなモヤモヤを言葉に直すと良いと話されました。そこで、最近感じたモヤモヤを参加者に紙を書き出してもらい、講師が読み上げ、全員でモヤモヤを共有したところ、人によってモヤモヤする基準は異なることが実感できた様子でした。
 今度は、「最低限やるべき家事」について書き出し、全体で共有しました。中でも、麦茶作りが最低限の家事であると講師に読み上げられた時は、参加者のほとんどが共感していたようでした。講師からは、「ちゃんと家事をする」「ちゃんと子どもの面倒を見る」「ちゃんと夫の世話をする」と自分に課した“ちゃんと”は、夫や子どもにはなかなか感謝されない。一番やってはいけないことは、全ての家事を自分でしてしまうことであり、ちゃんとしてあげればあげるほど、自分が死んだあとに残された家族は何もできなくて生活に困るとお話され、具体的な家事の選り分け方についての話へ移りました。
 最後に、子どもはあっという間に大きくなってしまうため、家事よりも子どもを抱っこしてあげて、最低限やらなければならないことはやっているのだと自分に及第点を与えていくことが必要だと伝えられました。

幼児を持つ母親のための講座2

【第3回テーマ】イライラを気づきに変える 「境界線」の話
 講師に宇野慶子さんをお迎えしご講義いただきました。「境界線」とは、自分と他の人々とを隔てるような目に見えない線で、自分を守る・保つために必要なもの、状況や相手によって柔軟に状態を変えるものです。しかし、他者に境界線を侵害されることもあります。理想的な境界線は、柔軟性があり、状況により自由自在に形を変えることができるものであるとお話されました。
 また、自分が我慢しすぎたり無理をしたりするなど、自分の境界線について考えました。例えば、ひとり3つのリンゴがもらえる時、「子どものために我慢をしよう」と本当はほしいのに我慢し自分の分を減らしてしまうということがないか。仕事でも、必要以上に仕事を引き受けてしまう癖はないか。境界線には自分の危険を察知する機能があると説明されました。
 他者との境界線が曖昧になりやすいときは、自分が責任を背負いすぎていないか、相手の境界線に入り込みすぎていないか、相手の不機嫌な感情にも責任感を感じていないか考えてみる。講師からは、自分を大切にしてはじめて相手を大切にできるということが、飛行機の中での酸素マスクの装着順(自分が先にマスクを着け、その後子どもにマスクを着けるという順番が一番助かる)を例に伝えられました。そのためには、アサーティブな言い方で断ったり、誰かに頼んだりすることが良いと話されました。その後、境界線を強化するための心の護身術が紹介され、講義が終了となりました。

幼児を持つ母親のための講座3


【第4回テーマ】わたし、本当はどうしたい?~自分軸を見つけよう~
 企画委員がファシリテーターとなって講座を進めていきました。「自分軸」とは自分の中の物差しのようなもので、自分の好きなことや、やっていて楽しいことなどを自分自身で理解しており、それを意識できることです。そんな自分軸を持って生きることは、世間の価値観ではなく自分の感情や考えに沿って生き方を選択すること、他人の目を気にすることではなく自分がどうしたいか大切にすること。そこで今回は、自分にとっての自分軸の在り方を見つめる時間を共有しました。
 早速、自分軸を見つめるきっかけとなるワーク「自分が大切にしたい5つのことば」を行いました。企画委員からは、ワークに取り組む際には子育てや家事など普段抱える様々なことは一度横に置き、自分のことを優先して考えていい時間を過ごしているということを意識しながら行ってほしいと説明されました。その後、選んだことばとその理由を共有し、自分の価値観についての気づきをどのように日常にいかしていくか、行動に変えていくかについてをワークで考えました。ワークの前には、パートナーシップさいたま事業コーディネーター兼キャリアカウンセラーよりライフキャリアについての講義を行い、様々なキャリアを積んできていることが説明されました。
 後半のワークは、「自分らしく生きるために、今できること、やめること、今できていること」をテーマにグループトークを行い、その後全体で共有しました。参加者からは、「私には自分軸がなく、他人からの影響で自分が揺れ動く。他人の子どもと自分の子どもを比べても仕方がないとはわかっているが比べてしまうので、それをやめていきたい」「子どもや夫がこう思っているだろうと推測し、先回りして行動することをやめようと思った。相手と対話してから行動していきたい」「“自分の意志で行動していく自分”を取り戻したい」「子どもの悪いところを自分の責任と感じるが、良いところは自分に紐づけない癖がある。子どもは子ども、自分は自分という境界線を意識して引いていきたい」などの声があがりました。

幼児を持つ母親のための講座4

【第5回テーマ】自分で決める、わたしの肩書き
 
第5回も企画委員が主体となって講座を進めました。今回のテーマは「自分で決める、わたしの肩書き」。自分の肩書きを自分で決めるためのワークとその共有を行いました。第4回目に行った「自分が大切にしたい5つのことば」では自分の大切にしたい価値観に気づきましたが、その後、どのように行動に変えていくのか、自分らしく生きるために今からできること・やめること・今できていることについて話し合いました。
 企画委員から、この講座は、一日中家族のために色々なことをしているのに「専業主婦=仕事をしていない人」と外側から決めつけられている肩書きに縛られている息苦しさがあると感じたことがきっかけで企画したと話されました。そこで、自分の在り方から生まれた肩書きを自由な発想でつけました。自分の肩書きを見つけ出すために、「好きなこと・やっていて楽しいこと」「できること・得意なこと」「大事なこと・大切にしていること」についてお互いにインタビューを行い、自分を掘り起こしていきました。その後、各自が自分の肩書きを考え、全体で共有しました。参加者たちは、「喧嘩仲裁人(3歳と2歳の兄弟の喧嘩の仲裁をしているため)」「幼児向け雑誌の付録組み立て工」「手仕事好きのもくもく屋(インタビューされて、もくもくと作業することが好きな自分に気づいたため)」「家の中の書類整理マシーン」など、様々な肩書きを自分自身につけていました。
 企画委員からは、子どもがいることで自分に向ける時間があまり持てなかったかもしれないが、この講座を通して、自分は何が好きか、何を大切にしているのかについて考えることができたと思うとまとめられました。そして全5回の講座を振り返っての感想を参加者全員で共有し、講座が終了となりました。

幼児を持つ母親のための講座5

参加者の声

【第1回】
・自分一人で悩んでいたことに共感してもらえることがあって、気持ちが楽になりました。子どもを預けて、自分だけの時間があることは本当に大事なのだと思いました。
・久しぶりに子どもでもなく、ママ友でもない方々とお話でき、自分のこれまでの子育てと時間を振り返ることができました。

【第2回】
・最低限の家事の捉え方が人によって大きな差があることにとてもびっくりしました。片付かないことは家族がいて生活しているということは心に残りました。
・毎日家事に追われて子どもにはテレビを見させて…という感じでしたが、家事よりも子どもを抱っこする・子どもに目を向ける・子どもと一緒に遊んだり楽しんだりすることの方が大事だと気づかされました。子どもが大きくなった時に後悔しない子育てをしていけたらと思いました。

【第3回】
・境界線についてとても良くわかり、興味深かったです。日頃感じている主婦として母としての縛りや圧について気付かされました。どうしていけばもう少し気楽にやっていけるか考える良いきっかけになりました。
・子どもに踏み込みすぎてしまう傾向があります。お互いに人間関係は個を尊重することで成立する。そこを日々忘れがちだと思いました。親と子の境界線は変化するもの、自分の境界線を意識しながら確かめていきたいです。

【第4回】
・普段子どものことばかりで自分のことはあまり考えていないと今日の講座で感じました。いざ大切にしたい言葉を選ぶとなった時に、頭が真っ白になってしまい、「子ども」という言葉に引っ張られて自分のことをなかなか考えられませんでした。もう少しゆっくり自分のことを考える時間を持ちたいと思います。
・この講座は共感できることがたくさんあり、自分がリセットされる気がします。

【第5回】
・「自分の肩書き」と聞いて思い浮かぶか不安でしたが、他の方々と話しているうちに方向性が見えてきました。自分について考えられる貴重な時間でした。
・色々な肩書きが飛び出して面白かったです。毎日、家事育児に追われているけれど、それを面白可笑しく眺めるのもいいなと思いました。なるべく今を楽しみたいです。

グループタンポポ(企画委員グループ)の声

・企画委員2年目の今年はメンバーも増え、春からの会議は毎回たくさんの学びや刺激がありました。講座当日は人前で話すことに緊張しながらも受講者の方々と楽しみながら臨むことが出来ました。来年は企画委員の希望者も多いと聞き、どんな講座になるか今から楽しみです。今後もつながっていたいと思う企画委員の仲間との出逢いに感謝しています。(C.Aさん)

・企画委員の会議で雑談も含め話していたこと、モヤモヤしていたこと、こんなことを皆さんと話せたら、とか色々な想いが一つの講座としてできあがっていく過程、これを実感できてとても面白かったです。講座が始まってからは、参加者の方の発想や気づきに触れて、皆さん魅力や才能に溢れてるなあと感動しました。今後もこの講座が続いていってくれたらと思います。貴重な体験ができて楽しかったです。(Y.Hさん)

・企画委員をやらせていただいて、たくさんの気づきを得ることができました。自分だけが困っていることではなくて、同じように感じている人たちもいるんだ、と思えたことで、自分の気持ちを軽くすることができました。ミーティングの段階から、安心して話が出きる場所でした。講座も、自分自身に向き合い、大人同士の話し合いができる、心地よい場所になったように思います。この講座と、素敵な仲間に出会えたことを嬉しく思います。(A.Sさん)

・企画委員をやらせていただき、大変勉強になりました。同じ企画委員の方や受講者の方にたくさん話を聞いていただき、自分を受け止めてもらう体験が出来たこと、またいろいろな方の視点から物事を見ることや、話し合いながら講座を作り上げていく様など、なかなか出来ない体験をさせていただけました。安心して何でも話せる環境について、考える良い機会をいただけたと思います。これからの講座も、すごく楽しみです。(M.Kさん)

・企画委員会では普段感じているもやもやや、とりとめの無い話をしているうちに、自分たちが本当に求めているものが形になっていき面白かったです。また、私たちが感じている、求めていることが、講座に参加した皆さんにも共感してもらえ、企画した達成感がありました。こうした活動が多くの人に知られ、広がっていって欲しいと思います。貴重な体験ができたこと、新しい視点や刺激をもらえる仲間が出来たことに感謝しています。(K.Tさん)

・企画委員会に参加すると、母である状況や体験を生かしながらも、自分として社会に携わる喜びに満たされます。みんなで迷いながら何度も話し合い、最後は参加者さんと作る場のチカラを信じて身を委ね、一緒に講座を楽しむことも出来ました。企画会議の場は居場所であり、メンバーは日頃のモヤモヤを共感し合える同士・共通の目標に向かって講座を創り上げる仲間であり、コーディネーターさんは視野を広げ学びを深めてくれる導き手であり、やりがいや発見、安心感、肯定感、多くのものをもたらしてくれたと感じています。貴重な機会を頂けたこと、本当にありがとうございました。ひとりでも多くの方にこの喜びを体感して頂けたら、笑顔で過ごせる時間が増えたり、自分らしく生きる未来の可能性が広がっていくことと思います。(M.Aさん)

・普段は深く考えることなく溜まっていくモヤモヤを、企画委員の皆さんと共有し、共感し合い、たくさんの話し合いを重ねて一つの講座としてカタチになったことが、本当に素晴らしく、興味深い経験となりました。講座が始まってからは、受講者の皆さんとも一緒に講座をつくっていくということ、皆さんと繋がっている心強さを実感できました。子どもと一緒に企画会議に参加できたことも印象深く、親子共々、貴重な経験をさせていただけたこと、感謝しています。講座は終了してしまいましたが、今回の企画委員としての経験や、この講座で出逢った皆さんの存在は、今後の子育ての大きな励みになると思います。この講座が末永く続くことを願っています。本当にありがとうございました。(T.Sさん)

・今回のテーマでもあった「自分軸」がどういうことなのか、最後まで悩みました。そこまで深く考えることができたのは、企画委員のメンバーの皆さんが、自分の経験から色んな角度で語ってくれたからでした。講座が始まってからは、来ていただいた講師のお話や、受講生の方々の気づきに、毎回感動させられました。この講座で教えてもらった「I’m OK, you’re OK」という言葉をこれからの人生でも大切にしていきたいです。ありがとうございました。(A.Oさん)

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電話番号:048-643-5816 ファックス:048-643-5801

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