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更新日付:2020年1月7日 / ページ番号:C069091

【報告】DV防止セミナー 『酔うと化け物になる父』がいる家で育って

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日時 令和元年11月17日(日) 14時00分~16時00分
会場 生涯学習総合センター 10階 多目的ホール
講師 菊池 真理子さん(漫画家)

講演内容

 DV防止セミナー写真

漫画家の菊池真理子さんをお迎えし、2017年に発表された漫画『酔うと化け物になる父がつらい』をもとに、「機能不全家族」に育ったご自身の実体験をもとにした講演会を開催しました。「機能不全家族」とは、家庭内に備わるべき機能が働いておらず、健全な家族関係が形成できていない家庭のことを指します。前半はアルコール依存症の父がいる家庭で育ったことで歪まされた「普通」の感覚による生きづらさ、後半は立ち直るきっかけや生きづらさを抱えた子どもを減らすためにできることについて話されました。

講演は、「子どもの頃の記憶を思い返すと、父はいつも酔っぱらていて、母は宗教にハマっていた」とのお話から始まりました。父が営業の仕事を頑張るために飲めないお酒を飲む努力をするうちに、近所の飲み仲間10人程を週末の度に家に連れてきて麻雀大会を開くようになってしまい、母はその世話をしていたそうです。菊池さんと妹さんは、夜8時には寝かされ、お風呂にも5日程は入れてもらえなかったとのこと。これらの家庭環境が「普通」ではないことは、子どもだった当時は気付かなかったと話されました。

「父は私に無関心だったが、それを愛されていないからだと思うことは子どもには難しく、「無関心=愛情」と歪んだ認識をしてしまっていた。大人になっていっても、家庭を顧みない男の人がカッコよく見え、タバコを吸い、お酒が飲める男が良い男だと思い込んでしまった。結果、束縛の激しい男性と付き合ってしまい、私自身、人間関係が上手くいかないなどの生きづらさを抱えていた。その間も、父の飲み方はますます酷くなった。数年後に父がガンになった時、「惜しまれて死ぬのではなく、恨まれて死ぬことをわかってほしい」と、心から父を介護することができなかった。父の死後、「死が迫っている人に対してこんなことを言う私の方が化け物なのではないか」と、自分を責め続けてしまった」

「今思えば、私は「普通」という基準が歪まされており、何でも自分が悪いと思っていた。誰にも話すことができずに孤独を抱え、父が亡くなってからも罪悪感を抱えさせられていた。依存症の家庭だけでなく、親からの過剰な関わりをされた方も、暴力を受けてきた方も、ネグレクトや性的虐待を受けてきた方も、皆共通して自分に自信がなかったり、普通が歪んでしまったりして、その後生きていきにくくなる」

「その後、アルコール依存症外来の取材に行く機会があり、父の飲み方は病気であると言って良いと教わったことで、立ち直っていった。また、漫画出版後、「私の父もこういう飲み方をしている」という子ども側の反響を多くもらい、生きにくい人は私だけではないと思ったことも立ち直る大きなきっかけとなった」

カウンセリングにも通い、カウンセラーに言われた「病気を被害と分けて考えましょう。依存症が病気だとわかったが、被害者はほったらかしていいわけではない。あなたはあなたでケアされなくてはならない」という言葉に本当に救われたと話されました。

最後に、「親は万能ではなく、子どもを愛せない親や悪い関わりをしてしまう親もいることを皆で知り、社会が知れば、傷つく子どもが減る。家の中の状況は外からは見えないため、皆が常識を変える。そのような家があること、生きづらさを抱えている子どもがいることを知るだけで、対応を変えていくことができる。それは1人の力ではできないため、皆で協力し支え合うことで、変えていけたらいい」と講演を締めくくられました。

参加者の声

・家庭の中での子どもの思い、受け止めを聞くことができ、安心できない環境で育つ子どもへの理解になりました。
・同じ境遇の人がこの会場にいるというだけで少し安心した。親と自分は別と考えていいのだと確信できた。
・機能不全気味の家族を子どもの視点からのお話、当事者からの話はとても重いものでしたが……、ご自身で自分自身を見つめ、気づき、乗り越えられる過程をよくお話をしてくださったと思います。
・私自身、父の飲酒で苦しんできました。今でもトラウマで、父のことを許すことが出来ないと思っています。菊池先生のお話を聞いて、生きづらさを感じているのは自分だけではないと感じました。

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