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更新日付:2021年11月12日 / ページ番号:C084061
楽楽楽さいたま第19号の特集ページでは、市の文化財の指定を受ける伝統芸能のうち、「秋葉ささら獅子舞」と「駒形の祭ばやし」の2つの保存会の皆様にご協力をいただきました。それぞれの会の方に普段の活動や、伝統芸能の魅力などを伺いましたので紹介します。
※市内には他にも数多くの伝統芸能があります。無形民俗文化財に指定されている各伝統芸能については、こちらのページでご覧になれます。
秋葉ささら獅子舞保存会の会長である鈴木宗人さんにお話を伺いました。
秋葉ささら獅子舞の概要はこちらでご覧になれます。
室町時代末期の1570年頃に、秋葉三尺坊の山伏が村民に伝えたのがはじまりと言われており、五穀豊穣、悪疫退散、厄除けを祈願して、舞を披露しています。
約40名から50名で活動しています。7月の公開日当日は、今年はできませんでしたが、笛や太鼓を奏でながら行列をつくって公開場所に向かいます。これは「道行(みちゆき)」といい、秋葉ささら獅子舞の見どころの一つです。獅子舞は秋葉神社と秋葉三尺坊で行われ、四隅に桜を頭に乗せた花笠(ささらっ子)を配し、腰かけた山の神(天狗様)の前で、女獅子・中獅子・大獅子の3頭の獅子が舞います。また、公開日以外には、指扇まつり大会への出演のため、役割を決め練習(演目)もしています。
秋葉ささら獅子舞の特徴は、桜を頭に乗せた4人の「ささらっ子」の下、女獅子をめぐって大獅子と中獅子が争う物語が進んでいくことです。満開の桜を頭に乗せた「ささらっ子」と3頭の獅子が勇壮・華麗に舞う姿は、やはり大きな魅力ですね。
舞の物語はこちらでご覧になれます。
平成29年の「第8回世界盆栽大会inさいたま」で、世界の人々に秋葉ささら獅子舞を披露できたことです。普段と異なる状況で披露するということで、前もって念入りに計画したことを覚えています。披露するおよそ2か月前から10回程度集まり、練習を重ねました。当日はその練習の成果を十分に発揮することができ、世界の人々に喜んでいただくことができました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、道行と獅子舞は行うことができませんでしたが、奉納日には天狗様・獅子・花笠(ささらっ子)などの準備を整え、秋葉神社と秋葉三尺坊の拝殿前で獅子頭の奉納を行いました。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きましたら、来年こそは獅子を舞いたいと考えています。
伝統ある秋葉ささら獅子舞を多くの人たちに見ていただき、関心をもってもらえるよう、地元・地域に発信をしていければと思います。後継者の育成のため、これまで8~10年に一度、獅子の舞い手や笛の吹き手の募集をかけてきました。そして、新たに仲間に加わってくれた方には、月2回、年24回の練習を、4年かけて行ってきました。受け継がれてきた「ささら獅子舞」を未来に受け継いでいくため、また数年後には新たな担い手の募集をかけ、後継者を育成していければと思います。
足を運び長い歴史のある無形民俗文化財を実際に見て、受け継がれてきた伝統・文化を感じてもらえればと思います。
駒形囃子保存会の会長である百足誠一さんにお話を伺いました。
駒形の祭りばやしの概要はこちらでご覧になれます。
記述された書物が無いので由来や流派は不明となっていますが江戸囃子系「本間流」で、江戸時代末期の嘉永年間(1848年から1854年まで)の祭礼で村人の無病息災や厄除けを目的とした神輿渡行とともに始まった囃子と聞き伝えられています。明治時代の初期に他の囃子の良い所を取り入れ、競り囃子時に負けない、にぎやかな囃子へと改良されたようです。明治中期、囃子の後継者養成が行われましたが、以前の古囃子は受け継がれることはなく、残念ながら記載された物も残っていません。
1月2日から獅子舞・大黒様の衣装を付け、囃子と共に自治会内を一回りします。7月中旬には地元神社の祭礼で囃子等を披露し、さいたま市最古の神輿渡御と共に囃子屋台で巡行しています。また、翌週には、浦和まつりで囃子を披露します。そのほか、11月下旬にはプラザイーストで自主企画の郷土芸能フェスティバルに出演しています。現在は15人ほどで活動しており、出演依頼があれば市内に限らず出演します。
楽曲の基本構成からして江戸囃子系には間違いないのですが、さいたま市内だけではなく近隣の市にも同じものが無いところ。また、一般的な囃子に比べ大太鼓の手数が多く、全体的ににぎやかなところです。
自分が練習生の頃、浦和まつりに参加した際に、大先輩達が「にんば」というひょっとこ等の踊りの曲を叩いたら、沿道で酒を飲みながら聞いていた方が思わず踊りだしました。その大先輩方に「上手い囃子とはこういうものだ。」と、言葉少なく教えられた気がしました。以降、これを目標にして練習しています。
各種イベントが中止となってしまい発表の場が大きく減ってしまいましたが、練習は例年通りに行っています。手の消毒やマスクをしながらの練習はなんとも嫌なものですが、仕方ありません。少しでも祭の雰囲気を出すために地元祭日に自治会内を一回りしています。11月の郷土芸能フェスティバルは、企画の段階からホールの換気性能を考えて客数を減らせば問題ないようなので、その他の出演団体との話し合いで行うことになりました。
当会には囃子の他に踊りなども伝承されているのですが、メンバー数が足らない関係もありなかなか手が回りません。また、笛の習い手が少なく一番困った所ですが、練習方法も昔ながらの「聞いて覚えろ、見て覚えろ」ではなくリズムボックスの打ち込みで正確な囃子を作り、それを指導に使用したり、譜面なども印刷したものを使用してメンバーが同じものを共有するようにしています。また、現在の中堅のメンバーには囃子の上達練習だけではなく「教え方」を並行して教えましたので、習いたい方が居れば伝承させることは可能です。
問題は習い手の募集になりますが、当自治会だけではなくもっと広域から募集を考えていますので、お囃子に興味のある方ならどなたでも参加してください。
祭囃子といえどもかなりの練習時間をかけなければなりません。また大きな音が出る楽器でもあります。私の所だけではなく、その他の囃子団体の練習場の近隣の皆様には毎度迷惑をおかけしますが、ご理解よろしくお願いいたします。
市長公室/秘書広報部/広報課
電話番号:048-829-1039 ファックス:048-829-1018
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