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平成27年度 さいたま市立病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数 ファイルをダウンロード

年齢区分

0~

10~

20~

30~

40~

50~

60~

70~

80~

90~

患者数

1709

441

366

542

685

923

1858

2818

1959

514

 平成27年度のDPC対象の退院患者数は11,820人で高齢化を反映し、70~79歳が最も多く、2,818人となっています。また、当施設の特徴として、周産期母子医療センターを有し、小児医療にも積極的に取り組んでいることから、0~9歳の患者数も1,709人と多く、全体の14.5%を占めている状況です。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで) ファイルをダウンロード 

内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 257 12.02 14.34 3.50 75.42
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 142 23.03 21.69 18.31 84.85
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 84 14.99 12.60 3.57 75.69

 地域のかかりつけ医と当院の医師とが共同で患者さんを管理する開放病床を47床有し、地域の基幹病院として、常日頃より地域医療の支援サポートに力を入れています。高齢化に伴い、在宅医療患者、施設入所患者の肺炎、誤嚥性肺炎、尿路感染症に対応すべき患者が増加しており、当院では地域医療連携の充実を目指し、地域のニーズを的確にとらえるとともに、地域の医療機関や施設等と密接に対応しております。

消化器内科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

060340xx03x00x

胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし

124

8.17

10.93

2.42

72.80

060020xx04x0xx

胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし

79

7.04

9.20

0.00

74.23

060102xx99xxxx

穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし

77

8.39

7.91

1.30

61.71

 当院消化器内科入院患者は3分の2が緊急入院となっており、その疾患の内訳は1.上部下部消化管出血、2.胆管炎・胆のう炎、3.イレウス、4.骨盤腹膜炎(虫垂炎、憩室炎)、5.感染性腸炎、6.虚血性腸炎が上位を占めています。
 なお、当院は地域支援内視鏡センターと位置付け、早期胃がん、食道がん、大腸がんの内視鏡治療(ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EMR(内視鏡的粘膜切除術))を積極的に行い、年々増加傾向にあります。

神経内科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

010060x099030x

脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 3あり 副傷病なし

117

17.09

18.08

21.37

72.91

010060x099000x

脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

42

16.19

15.80

16.67

72.79

010061xxxxx0xx

一過性脳虚血発作 手術・処置等2なし

23

7.00

6.30

0.00

74.22

 当院はさいたま市内での主たる救急医療機関で、当科は神経内科領域の急性期疾患を中心に受け入れています。このため、当科での入院診療の対象患者さんの約半数は急性期の脳梗塞の方です。脳梗塞といっても様々な病態があり、それに応じて検査や治療、入院期間も異なります。DPCの診断群分類では脳梗塞及びそれに関連した群が上位を占めています。                                        
 脳梗塞以外では、けいれん性疾患、髄膜炎などの中枢神経感染症、ギランバレー症候群、脊髄炎などをはじめとする疾患が入院診療の対象に入ってきます。

循環器内科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

050130xx99000x

心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

150

14.33

18.30

2.00

83.55

050050xx99100x

狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし

148

3.14

3.07

0.00

67.79

050050xx0200xx

狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし

143

3.28

4.87

0.00

70.46

 当科の対象疾患には、心不全、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、不整脈等があります。心不全による入院患者は高齢者が多く、当科では早期退院に向けてリハビリテーションを積極的に行っています。虚血性心疾患の診断、治療方針決定には冠動脈造影を行い、必要に応じてカテーテル治療を行います。急性心筋梗塞に対する緊急冠動脈造影、カテーテル治療に24時間対応できる体制がとられています。心筋梗塞後の再灌流障害(血流再開に伴う心筋障害)を軽減するため当科ではカテーテル治療の際に乳酸加ポストコンディショニングという治療を行っています。上室性頻拍、発作性心房細動等の不整脈に対しカテーテル心筋焼灼術を行い、徐脈性不整脈に対してはペースメーカー植え込みを行っています。

小児科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

040080x1xxx0xx

肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2なし

134

6.65

5.72

0.75

1.72

040100xxxxx00x

喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし

84

6.15

6.31

2.38

3.07

150040xxxxx0xx

熱性けいれん 手術・処置等2なし

82

4.35

3.97

0.00

2.46

 予防接種の充実で感染症入院患者数は減少していますが、依然として肺炎、気管支炎等の下気道感染症で入院する患者さんは少なくありません。抗生剤の使用はガイドラインに沿いますが、選択に迷う場合はinfection control doctor(感染制御医師)に相談します。当科の肺炎患者の平均入院日数は5日前後です。急性細気管支炎の大部分はRSウイルス感染によるものです。冬の病気でしたが、この数年で通年性に変化しました。感染すると成人では鼻炎程度の軽い症状ですが、6ヶ月未満の乳児が感染すると細気管支炎となり呼吸不全で入院することも稀ではありません。当科では、重症の呼吸不全患者で人工呼吸管理を必要とする患者にも対応しています。
 感染症患者が減少する一方、アレルギー疾患患者は増加しています。気管支喘息は抗アレルギー薬と吸入ステロイド薬の開発でコントロールし易くなり、人工呼吸管理を要するような重度の患者は稀になりましたが、入院を要する患者では、日常生活を普通に過ごせるように普段からコントロールすることがとても大切です。当科は日本アレルギー学会教育施設に認定されており、アレルギー専門医が丁寧に対応しています。短期入院のために診断群分類別患者数には挙がっていませんが、食物負荷試験のために入院する食物アレルギー患者数は急速に増加しており、平成27年度には235名でした。
 当科に救急車で搬送される小児患者の約半数は発熱に伴うけいれんであり、脳炎、髄膜炎等の疑いが晴れると熱性けいれんと診断されます。熱性けいれんは良性疾患ですが、けいれん時間が長い場合、けいれん後の意識障害が長引く場合は脳炎、髄膜炎の心配があり、入院し精査、経過観察することが大切です。けいれんは突然に起こり奇異であるために誰でも慌てます。日本人の熱性けいれん頻度は10%と高いため、エビデンスに基づく指導が大切です。当科では2015年度版日本小児神経学会“熱性けいれん診療ガイドライン”に沿って診療に当たっています。

新生児内科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

140010x199x00x

妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

39

6.00

6.17

46.15

0.00

140010x299x0xx

妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし

11

9.64

11.59

36.36

0.00

14031xx19900xx

先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)(1歳未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし

6

1.67

9.19

83.33

0.00

 地域周産期母子医療センターとして早産、超~極低出生体重児を中心に診察しているため、当科の全入院患者に占める割合はこれらが多くなっています。2,500g以上の児の症例数が多いのは、新生児搬送を積極的に受け入れているためです。
 先天性心疾患は主に染色体異常、近隣の産院で出生した児の心雑音の精査を行うために受け入れています。手術が必要な場合には埼玉医科大学病院、埼玉県立小児医療センターを紹介しています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 73 17.08 17.41 0.00 71.36
050180xx97xx0x 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 副傷病なし 61 3.25 3.46 0.00 65.10
060335xx0200xx 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 59 6.98 7.84 0.00 61.80

 当科は成人の消化器、末梢血管、乳腺の外科的疾患を診療対象としています。
当科ではがん診療に積極的に取り組んでおり、入院患者の4割弱が悪性疾患の患者さんです。当科は外科ですが、手術目的だけではなく化学療法や緩和治療を目的とする入院も少なくありません。近年、がんのなかでは結腸、直腸がんが最も多くなっています。また当科は伝統的に末梢血管外科(腹部大動脈を含む)の症例が多いのも特徴で、入院患者さんの2割弱を占めています。疾患としては下肢静脈瘤が最多ですが、高齢化に伴い下肢動脈の閉塞性疾患が増えています。血管疾患以外の良性疾患では、鼠径ヘルニア、良性胆嚢疾患、虫垂炎、腸閉塞などが多くを占めています。

呼吸器外科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

040040xx97x0xx

肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし

41

11.27

13.03

0.00

69.85

040200xx01x00x

気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし

15

9.20

9.68

0.00

28.87

040040xx9904xx

肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2 4あり

15

6.60

13.38

0.00

74.60

 呼吸器外科では肺がんの外科治療を第一の目標に掲げており、多くの症例を担当させていただいております。肺がんの診療ガイドラインに基づいた治療を基本とし、進行肺がん症例に対しても、手術の適応がある場合には手術を行っています。また、化学放射線治療により効果が得られた肺がん症例に対する外科治療も行っております。
 若い人に発症する自然気胸、老人に発症する続発性気胸に対しては、胸腔鏡手術によるアプローチで原因となるブラの切除、肺縫縮を主体とした治療法を行い、術後短期間で社会復帰できるよう体制を整えています。
 肺がんは手術後に補助化学療法を行うと予後を改善することができると考えられており、当科でも術後化学療法を行う場合があります。また、再発肺がん症例の治療にも注力しています。
 この他に、症例数は多くはありませんが、炎症性肺疾患、転移性肺腫瘍の外科治療や、気管支鏡下の治療など呼吸器外科全般の治療が行える体制をとっています。

整形外科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

160800xx01xxxx

股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等

122

25.88

28.70

50.00

81.80

070230xx01xxxx

膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等

73

26.75

27.21

4.11

74.55

160740xx97xx0x

肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 副傷病なし

66

3.97

5.41

0.00

24.20

 整形外科では、骨折などの救急から変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症などの変性疾患を各分野の専門医が治療にあたっています。
 1位の大腿骨近位部骨折は、高齢者にみられる骨折です。受傷後48時間以内に手術を行うことが推奨されており、当院でも90%以上が48時間以内に行われています。また、高齢者は心疾患、肺疾患などの既往を見受けることが多いですが、総合病院の利点を活かして各診療科と連携し対応しています。
 2位の人工膝関節置換術は、当院の人工関節センターのチームドクター3人で行っています。今回72件と示されていますが、実際には、30件程度が両側同時に置換術を行っており、年間110膝の人工膝関節置換術を行っていることになります。特徴としましては、3人のチームドクターによる手術のため精度の高い手術が行え、また、麻酔科の協力を得て、各種神経ブロックを併用することで術後の疼痛を軽減することと、週6日間リハビリ訓練を行うことで入院期間の短縮に貢献しています。
 3位の肘周辺の骨折では、当院では周産期母子医療センターが併設され、乳幼児期の麻酔、手術に熟達していることから、さいたま市全域から患者が搬送され、緊急入院後全身麻酔で手術を行い2泊3日程度と短期間の入院で対応しています。

脳神経外科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

160100xx97x00x

頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし

49

8.29

10.02

6.12

77.51

160100xx99x00x

頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

43

8.14

7.52

0.00

53.65

010040x099x00x

非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

33

18.76

19.32

36.36

69.73

 当院脳神経外科は、さいたま市の中核病院として特に救急医療に力を入れており、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞などの脳血管障害や頭部外傷に対して24時間治療できる体制をとっています。また、脳腫瘍、水頭症、先天奇形など幅広い疾患の治療も行います。なお、患者さんの年齢や疾患に応じて、神経内科、小児科、新生児内科、小児外科、整形外科、耳鼻咽喉科、放射線科、リハビリテーション科など他科と緊密に連携しながら診療を行っています。

心臓血管外科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

050210xx97000x

徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし

22

4.23

11.76

0.00

79.95

050080xx01010x

弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし

13

17.85

25.69

0.00

74.00

050050xx0101xx

狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等2 1あり

6

20.17

23.57

0.00

69.33

 当科の対象疾患は冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)、心臓弁膜症、大動脈疾患(大動脈瘤、大動脈解離など)、不整脈疾患、感染性心内膜炎などです。不整脈疾患では心臓の脈が少なくなってしまう患者さんが非常に多く、このような患者さんに対しては、ペースメーカーの植え込みを行います。心臓弁膜症では、大動脈弁の動脈硬化や僧帽弁の変性で大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症が増加しています。心臓弁弁膜症では人工弁置換術とともに、脳梗塞の心配の少ない弁修復手術(弁形成術)やメイズ手術を取り入れています。狭心症や心筋梗塞の患者さんには冠状動脈バイパス手術を行いますが、当院では患者さんへの負担が少ない心拍動下バイパス手術(オフポンプバイパス手術)を積極的に行っています。

小児外科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

060170xx02xxxx

閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等

30

3.17

8.85

0.00

2.73

060150xx03xx0x

虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 副傷病なし

15

4.53

5.56

0.00

11.60

060570xx99xxxx

その他の消化管の障害 手術なし

14

7.07

7.78

0.00

5.43

 当科は小児外科のあらゆる疾患に、新生児、救急を含めて対応しています。入院患者で多いのは別記 診療科別主要手術別患者数等 の手術疾患と一致します。手術を要することは稀なものとして小児慢性機能性便秘症の入院も年間10例程度あり、初期治療・教育・精査を行い、平均1週間で退院しています。

皮膚科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

080007xx010xxx

皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし

21

2.33

4.38

0.00

51.57

080011xx99xxxx

急性膿皮症 手術なし

16

12.88

11.97

0.00

65.75

080020xxxxxxxx

帯状疱疹

12

7.17

8.97

0.00

73.83

 当科は特別な疾患の偏りがなく、色々な疾患を広く扱っていることが特徴です。小手術の数も相応に行っていることで、1位は良性腫瘍の摘出術となっています。また、2位の急性膿皮症は具体的には蜂窩織炎や丹毒であり、外来治療では不十分な症例は入院加療としています。3位の帯状疱疹は一般的に通年扱う感染症で、これも通院で不十分な症例を入院の適応としています。

泌尿器科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

110070xx0200xx

膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし

117

5.38

7.59

0.00

74.49

11012xxx040x0x

上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 副傷病なし

63

2.48

2.89

0.00

54.95

110420xx97xx0x

水腎症(その他) その他の手術あり 副傷病なし

49

3.94

5.49

0.00

73.31

 当院入院で最も多いのは膀胱がん内視鏡手術です。週に2回程度手術を施行しています。2番目に多いのは体外衝撃波結石粉砕術であり63件施行していますが、尿管結石については外来で手術施行しており、実際の件数は100件程度です。3番目は水腎症治療ですが、具体的にはWJステント挿入や腎瘻造設といった腎後性腎不全の治療であり、外科、内科、産婦人科との密な連携がとれているため、症例数が多いものと考えています。最後に、他施設に比べて前立腺針生検が少ないようにみられますが、当施設では昨年総生検数242件で、その内訳は外来生検が主であり、入院での施行例は67件でした。また、そのうち陽性と診断された症例は119件あり、全摘術は54例に施行しています。

産婦人科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

120200xx99xxxx

妊娠中の糖尿病 手術なし

45

5.56

6.01

0.00

34.76

120060xx01xxxx

子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等

36

10.97

10.18

0.00

45.94

120140xxxxxxxx

流産

34

2.53

2.34

0.00

35.38

 当科は埼玉県の地域周産期母子医療センターとして、さいたま市を中心に合併妊娠、ハイリスク妊娠に対応し外来紹介または24時間体制での母体搬送、入院管理を行っております。その中で最近では妊娠性糖尿病のスクリーニング検査で陽性の妊婦さんも増えており、さらに1次施設からの依頼にも対応し必要に応じて入院精査を行い食事療法や内科併診にてインスリン導入を行っております。またハイリスク妊娠が多いため、流早産による入院率も高くなっております。
 一方地域基幹病院の産婦人科として婦人科疾患のなかでも特にニーズの高い子宮筋腫や悪性腫瘍などの手術も積極的に行っております。

耳鼻咽喉科

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

030230xxxxxxxx

扁桃、アデノイドの慢性疾患

85

6.56

8.20

0.00

14.31

030240xx01xxxx

扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等

41

6.46

7.27

0.00

45.66

030240xx99xxxx

扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし

36

4.81

5.53

0.00

32.08

 当科では小児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが受診されています。疾患も多岐にわたっています。一番多い疾患は小児症例を中心としたアデノイド、扁桃疾患です。当科では患者さんの苦痛が少なく、なるべく短期の入院で治療できるよう努めています。また、これ以外の耳、鼻副鼻腔、咽喉頭、頸部の疾患についても多くの症例を診療しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数  ファイルをダウンロード 

初発

再発

病期分類
基準(※)

版数

Stage 1

Stage 2

Stage 3

Stage 4

不明

胃癌

102

21

16

47

0

56

1

7

大腸癌

48

30

69

54

9

81

1

7

乳癌

20

17

16

3

0

4

1

7

肺癌

35

8

17

67

8

98

1

7

肝癌

7

7

3

8

0

43

1

7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

胃がんについて
 早期胃がんに対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)は80例と積極的に取り組んでおり、食道がんのESDも増加し、平成27年度は16例行っています。医師会との地域医療連携により早期食道がん症例の紹介数も増加しています。(消化器内科)
 胃がんはStage1が最も多く、このStage1のうち8割程度が内視鏡的粘膜切除で治療され、2割程度が胃切除術となっています。Stage1の胃切除術の多くは腹腔鏡下に施行しています。Stage2~4に対する胃切除術は開腹下に施行しています。Stage4で切除適応のない場合は化学療法を施行しており、このうち化学療法が奏功して根治手術可能となった例もあります。(外科)

大腸がんについて
 早期大腸がんの内視鏡治療(ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EMR(内視鏡的粘膜切除術))も増加傾向にあり、平成27年度はmがん(がんが粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいないもの)70例、smがん(がんが粘膜下層にとどまり、固有筋層に及んでいないもの)17例でした。ESDは29例で最大76×70ミリメートルの病変まで切除し、サイズ、部位において治療困難例にも積極的に治療を行っています。(消化器内科)
 大腸がんは、Stage0に対しては内視鏡治療がほとんどですが、Stage1~4に対しては切除手術が行われています。大腸癌手術の約半数は腹腔鏡下に施行されています。Stage4に対しては術前化学療法を積極的に施行しています。近年化学療法の有効性が進歩し、術前化学療法によりがん病巣の縮小が得られて根治手術が可能になる例も少なくありません。再発例に対しては、姑息手術も含めた集学的治療を積極的に行っています。(外科)

乳がんについて
 Stage0~3に対しては手術を行い、Stage4に対しては薬物療法を中心に行っています。手術術式は、腫瘍の大きさ・部位・患者さんの希望を考慮して、乳房温存術または乳房切除術を選択しています。臨床的に腋窩リンパ節転移を認めない場合には、センチネルリンパ節生検を行い、転移陽性例では腋窩リンパ節郭清を行っています。乳房温存術例には術後に温存乳房照射を行っています。術前・術後の薬物療法はStage・サブタイプ・患者さんの希望を考慮して治療内容を決定しています。(外科)

肺がんについて
 肺がんは早期の診断がつきにくく、全国において、がん死亡数の第1位になっています。当院でも最も進行した4期肺がんの症例数が最多となっており、診断がついても多くの症例で治癒させることが難しいのも現実です。そのため当院呼吸器内科では禁煙支援にも力を入れています。(呼吸器内科)
 呼吸器内科とともに肺がんの診療に力を入れています。患者さんの病状に適した治療法を一人一人検討しながら実施しています。肺がんの治療は、化学療法の進歩、放射線治療の進歩、低侵襲な外科治療の開発に加え、分子標的治療薬などの新規薬剤の開発により治療の選択肢が広がってきており、進行して見つかった場合でも、効果の高い治療を行うことができる可能性が増えてきています。
 当院では初診時にすでに転移を有する進行肺がんの症例が多く、次いで手術対象となる患者さんを治療する機会が多いのが特徴です。初期治療を完遂したのちに再発する患者さんに対しても、化学療法をはじめとする治療を行い、生活の質と予後の改善に努めています。(呼吸器外科)

肝がんについて
 腹部エコーUS、造影エコー・CTを定期的に行い早期発見に努め、切除不能症例に対してTACE(肝動脈化学塞栓術)、RFA(ラジオ波焼灼術)を行っています。転移性を含めた肝がんに対するRFAは年間18例で肝予備能の悪い症例でも局所治療が可能で、横隔膜直下や心臓近傍症例など技術困難例にも積極的に安全に治療を行っています。
 市内の開業医の先生から紹介いただく高齢者の症例が多くなっています。(消化器内科)

 肝がんには原発性肝がんと転移性肝がんがあります。原発性肝がんのほとんどは肝細胞がんです。肝細胞がんでは普通Stage1か2が手術対象となりますが、肝細胞がん例は背景肝の肝機能が不良のことが多く、実際に手術適応となる例は多くはありません。一方、転移性肝がんは背景肝の肝機能は良好で、積極的に肝切除を行っています。特に近年は大腸がんの肝転移例が多く、化学療法と組み合わせつつ複数回の肝切除を施行することにより、長期生存例も得られています。(外科)

成人市中肺炎の重症度別患者数等  ファイルをダウンロード

患者数

平均
在院日数

平均年齢

重症度 0

38

7.66

52.68

重症度 1

74

11.47

74.86

重症度 2

65

13.32

80.98

重症度 3

37

14.92

84.62

重症度 4

20

26.00

83.65

重症度 5

2

12.00

86.50

不明

8

17.38

76.63

 脳血管疾患を追い抜き死因第3位になっている肺炎ですが、今後も人口の高齢化に伴い益々増加することが予測されます。当院の成人市中肺炎入院患者の平均年齢を見ても、特に重症例では日本人の平均寿命に近い年齢層になっています。日常生活における予防も大切であり、特に当院呼吸器内科では禁煙支援に力を入れています。

脳梗塞のICD10別患者数等  ファイルをダウンロード

ICD10

傷病名

発症日から

患者数

平均在院日数

平均年齢

転院率

G45$

一過性脳虚血発作及び関連症候群

3日以内

25

6.84

72.96

0.00

その他

1

5.00

72.00

0.00

G46$

脳血管疾患における脳の血管(性)症候群

3日以内

0

0.00

0.00

0.00

その他

0

0.00

0.00

0.00

I63$

脳梗塞

3日以内

238

23.50

74.61

24.32

その他

21

25.19

71.10

3.47

I65$

脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの

3日以内

1

64.00

79.00

4.00

その他

24

7.08

69.46

0.00

I66$

脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの

3日以内

0

0.00

0.00

0.00

その他

0

0.00

0.00

0.00

I675

もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症>

3日以内

0

0.00

0.00

0.00

その他

3

1.00

3.33

0.00

I679

脳血管疾患,詳細不明

3日以内

0

0.00

0.00

0.00

その他

0

0.00

0.00

0.00

 当院は脳梗塞急性期診療に力を入れています。
 発症4.5時間以内の血栓溶解療法(rt-PA静注療法)も行っており、24時間365日体制で対応しています。
 脳梗塞は発症早期に適切な治療を受けることが重要です。急に片側の手足が動かなくなった、しびれた、呂律が回らない、ものが二重に見える、激しいめまいが続く、などの症状がある場合は速やかに受診してください。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)  ファイルをダウンロード

内科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K610-3

内シャント設置術

11

11.91

27.00

0.00

64.73

K664

胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)

7

35.29

28.14

28.57

83.29

K7211

内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満

5

4.20

14.60

0.00

60.20

内シャント設置術
 慢性腎不全で透析導入予定の患者にシャント血管の造設を行っています。

胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻増設術を含む)
 経口摂取困難な患者に対し、入院にて内視鏡的に胃瘻増設を行っています。

内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満
 (消化器内科記載内容を参照)

消化器内科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K7211

内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満

133

1.84

2.43

0.00

69.17

K688

内視鏡的胆道ステント留置術

90

3.37

10.90

2.22

74.92

K654

内視鏡的消化管止血術

85

1.08

8.09

2.35

69.68

 当院消化器内科では緊急内視鏡は、24時間365日常に対応可能な体制をとっています。平成27年度は上部消化管内視鏡は年間3,568例、下部消化管内視鏡2,429例行い、検査件数も多くなってきています。消化管出血に対する緊急内視鏡件数は上部184例、下部82例で、手術に移行した症例はこの数年間認めていません。平成27年度早期胃がんに対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)80例、食道がんのESD16例、内視鏡的大腸ポリープ切除術は年間ESD29例、EMR(内視鏡的粘膜切除術)892例です。早期大腸がんの内視鏡治療(ESD、EMR)も増加傾向にあります。
 ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)は年間353例で、ほとんどが治療目的の内視鏡です。胆管ステント、胆管ドレナージを多数行っていますが、半数以上が緊急治療です。重症胆管炎症例に24時間365日緊急で内視鏡治療を行える体制が整えられており、術後再建腸管の胆道ドレナージも積極的に行っています。重症急性膵炎後の局所合併症である仮性膵嚢胞に対してEUS(超音波内視鏡検査)下ドレナージを行い、治療に成功しています。

循環器内科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K5493

経皮的冠動脈ステント留置術(その他)

118

2.17

3.18

1.69

71.68

K5492

経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの

60

0.08

9.00

3.33

70.00

K5972

ペースメーカー移植術(経静脈電極)

30

4.07

5.53

3.33

77.50

 狭心症に対しては、待機的に経皮的冠動脈ステント留置術を行い、不安定狭心症、急性心筋梗塞に対しては緊急で経皮的冠動脈ステント留置術を行います。待機的に行う経皮的冠動脈ステント留置術は橈骨動脈(手首の動脈)から行うことが多く、3日間程度で退院できます。完全房室ブロック、洞不全症候群等の徐脈性不整脈にはペースメーカー移植術を行います。上室性頻拍、発作性心房細動等の不整脈に対してはカテーテル心筋焼灼術を行います。

外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K6335

鼠径ヘルニア手術

122

2.00

3.23

0.00

69.81

K672-2

腹腔鏡下胆嚢摘出術

77

2.04

4.14

0.00

60.70

K617-2

大伏在静脈抜去術

62

1.15

1.29

0.00

65.19

 当科の手術で多いのは、表のごとく鼠径ヘルニア手術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、下肢静脈瘤手術ですが、その次に多いのは大腸癌手術です。当科の手術の約3割が悪性疾患(主にがん)に対する手術で、上部消化管、下部消化管、肝胆膵、乳腺それぞれの領域を専門とする外科医が手術を担当しています。大腸がん手術の半数、胃がん手術の3分の1は腹腔鏡下に行っています。また当科は伝統的に末梢血管外科手術が多く、表のごとく下肢静脈瘤手術が最多ですが、腹部大動脈瘤に対するステント留置や下肢動脈疾患に対する手術、カテーテル治療も多数行っています。緊急手術も積極的に行っており、大腸がん手術に次いで多いのは虫垂炎手術です。虫垂炎手術の多くは腹腔鏡下に行っています。

呼吸器外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K5131

胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除))

20

5.35

3.20

0.00

33.00

K514-23

胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)

15

3.27

7.27

0.00

71.13

K514-21

胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除)

10

2.60

6.90

0.00

72.60

 当科の手術の大半は肺がんに対する手術です。肺がんの手術は疾患の進行具合、疾患を有する肺の状況、患者さんの全身状態などにより手術アプローチ、術式を選択し、患者さんに最も良い方法での手術を行っています。手術のアプローチ法としては胸腔鏡を用いる場合と開胸によるアプローチを行う場合があります。当科では積極的に胸腔鏡を用いた低侵襲な手術を心掛けています。
 自然気胸に対しては胸腔鏡を用いた手術を主体として行っています。
 その他、炎症性肺疾患(膿胸や肺抗酸菌症)の手術も行っています。

整形外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K0461

骨折観血的手術(肩甲骨)

144

2.26

14.70

26.39

65.42

K0821

人工関節置換術(股)

131

2.29

22.17

6.87

71.07

K0462

骨折観血的手術(下腿)

98

2.04

5.90

1.02

54.81

 当院では今年から、当科に人工関節センター(3人)、脊椎センター(2人)、スポーツクリニック(2人)を設立しました。
 人工関節センターで行っている股・膝関節人工関節は、昨年の当科では合わせて170件行っています。低侵襲と各種神経ブロックで術後疼痛の軽減に努めています。その結果2週間程度で退院となります。また、当センターの特徴として、関節を残すことにも努力し、関節鏡手術(30件)、骨切り術(2件)などで対応しています。
 脊椎センターでは、低侵襲を心掛け、椎間板ヘルニアは、鏡視下手術などで治療を行います。残念ながら脊椎の不安定性が強く金属による固定が必要な場合には、経皮的(小切開)固定術を行っており、このため、翌日から起立・歩行ができ、1週間程度で退院となっております。
 スポーツクリニックでは、前十字靭帯損傷などのスポーツ外傷や、人工関節術後のスポーツ復帰などを取り扱い、若年から高齢者まで幅広い年代のスポーツ復帰を目指し筋力トレーニングだけでなく心肺機能、栄養面など多角的にサポートしています。

脳神経外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K164-2

慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭)

47

0.89

6.79

8.51

78.40

K609-2

経皮的頸動脈ステント留置術

15

3.53

13.47

6.67

71.00

K1771

脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)

10

0.50

36.20

50.00

56.70

 現在、当院の年間手術数は140前後です。手術数が最も多いのは慢性硬膜下血腫に対する穿頭血栓除去術です。その次に多いのは、頸動脈狭窄症や脳動脈瘤などの血管障害に対する手術で、年間30例程度行っています。血管障害に対しましては、開頭クリッッピング術や内頸動脈内膜剥離術などの直達手術だけでなく、比較的低侵襲なカテーテル治療も積極的に行っています。脳腫瘍の手術は年間15例程度です。脳腫瘍は発生部位により手術の難易度が大きく変わります。難易度の高い脳腫瘍の手術を行う場合、近隣の大学病院などの医師の支援をいただきながら、ナビゲーション、神経内視鏡、電気生理学的モニタリングなどの手法を用いて合併症の予防に努めています。また、当院は、新生児内科を含めた小児科と連携しながら小児の手術も年間数例行っています。

心臓血管外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K597-2

ペースメーカー交換術

21

1.05

2.19

0.00

80.24

K552-22

冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上)

16

8.56

17.13

6.25

65.94

K5611

ステントグラフト内挿術(胸部大動脈)

10

3.10

14.20

10.00

71.20

 平均寿命の延びや医療の進歩に伴い、昨今の心臓血管外科は高齢化や動脈硬化との戦いといった様相を呈しています。不整脈疾患では心臓の脈が少なくなってしまう患者さんが非常に多く、このような患者さんに対しては、ペースメーカーの植え込みを行います。心臓の血管の動脈硬化では狭心症や心筋梗塞が生じます。このような患者さんには冠状動脈バイパス手術を行いますが、当院では患者さんへの負担が少ない心拍動下バイパス手術(オフポンプバイパス手術)を積極的に行っています。高齢の大動脈疾患(大動脈瘤、大動脈解離など)では手術が難しいことも多く、侵襲が小さく安全性の高い、カテーテルで血管の中に人工血管を挿入するステントグラフト治療を積極的に行っています。

小児外科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K634

腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)

158

1.01

1.08

0.00

3.68

K6333

臍ヘルニア手術

29

1.07

1.03

0.00

2.79

K718-21

腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)

15

0.47

3.07

0.00

11.60

 当科は地域密着型の施設として、小児外科一般の手術が数値の上は多くなっています。
 リストにあがっている項目の詳細は以下のとおりで、2015年度に最も多いのは、鼠径ヘルニア手術で、外鼠径ヘルニア101例、精索水腫39例の計140例でした。2015年度は全例が腹腔鏡下手術で対側陽性は片側例の44例でした。(腹腔鏡下か従来法かは患者さんの選択で決定しています。)次に多いのは急性虫垂炎24例で、うち腹膜炎例は13例でした。平均在院日数は術前0.5日、術後4.4日(カタル性後期例2.8日、蜂窩織炎性3.4日、腹膜炎例5.4日)であり、全例が単孔式腹腔鏡下手術を行い、ポート追加はありませんでした。また開腹への移行はなく、合併症は遺残膿瘍1例のみでした。次に多いのは停留精巣に対する手術で23例あり、全例一期的に手術を行いました。そのうち22例では腹腔鏡を併用しました(腹腔内精巣は3例、鼠径管内精巣1例)。全例において固定良好で合併症はありませんでした。

皮膚科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K0072

皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)

13

0.31

1.62

0.00

81.00

K0063

皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上)

9

0.11

2.11

0.00

56.56

K0062

皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満)

7

0.00

1.14

0.00

58.29

 皮膚腫瘍の摘出は当科の手術の基本であり、悪性・良性にかかわらず、摘出したものは病理学的に検討し、診断をつけるとともに取り切れているか否かを確認します。悪性腫瘍は基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫などです。多くは通院治療ですが、麻酔方法や術後の安静度の必要性で入院(多くは数泊の短期入院)を臨機応変に組んでいます。

泌尿器科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K8036イ

膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用)

121

1.82

2.86

0.00

74.21

K768

体外衝撃波腎・尿管結石破砕術

65

0.57

1.03

0.00

55.45

K783-2

経尿道的尿管ステント留置術

60

1.78

2.03

0.00

72.80

 当院入院で最も多いのは膀胱がん内視鏡手術です。週に2回程度手術を施行しています。2番目に多いのは体外衝撃波結石粉砕術であり、63件施行していますが尿管結石については外来で手術施行しており、実際の件数は100件程度です。3番目は水腎症治療ですが、具体的にはWJステント挿入や腎瘻造設といった腎後性腎不全の治療であり、外科、内科、産婦人科との密な連携がとれているため、症例数が多いものと考えています。
 最後に、他施設に比べて前立腺針生検が少ないようにみられますが、当施設では昨年総生検数242件で、その内訳は外来生検が主であり、入院での施行例は67件でした。また、そのうち陽性と診断された症例は119件あり、全摘術は54例に施行しています。

産婦人科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K877

子宮全摘術

40

2.13

8.55

0.00

50.18

K8882

子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)

30

0.93

4.83

0.00

33.87

K8881

子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹)

27

1.48

8.22

0.00

36.00

 当院はがん診療連携拠点病院および救急指定医療機関であり、病診連携を積極的に推進しています。そのような中で当科は地域のかかりつけ医と緊密な連携を持ち、多くの患者さんの紹介や搬送を受けております。その中で子宮全摘術や、腹腔鏡下または開腹下での付属器手術がKコードの上位にランクインしました。
 当科は地域周産期母子医療センタ―としての機能を維持しつつも、地域の中核病院として多くの手術を要する患者さんを受け入れております。

眼 科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K2821ロ

水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他)

188

0.07

1.07

0.00

75.24

K2822

水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)

1

0.00

1.00

0.00

85.00

 当科では年間約200例の白内障手術を施行しております。他科との併診の患者さんが多く、全身合併症に対応するために全員1泊2日の入院をしていただき、手術を行っております。

耳鼻咽喉科

Kコード

名称

患者数

平均
術前日数

平均
術後日数

転院率

平均年齢

患者用パス

K3772

口蓋扁桃手術(摘出)

96

1.99

3.94

0.00

16.56

K368

扁桃周囲膿瘍切開術

29

0.34

4.31

0.00

41.52

K309

鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術

25

2.32

0.44

0.00

5.20

 当科の手術症例は耳疾患、鼻副鼻腔疾患、咽喉頭疾患、頸部疾患と広範囲にわたっています。最も多いのは小児や若年者を中心とした扁桃肥大、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出です。それ以外にも滲出性中耳炎に対する鼓膜チューブ留置術など若年者を対象とした手術が多い傾向にあります。当科ではこれら以外でも慢性中耳炎に対する鼓室形成術、副鼻腔炎に対する内視鏡手術や咽喉頭、頸部の腫瘍性疾患に対する手術まで幅広く対応しています。手術のための入院期間は治療に支障のない範囲で可能な限り短くするよう努めています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)  ファイルをダウンロード

DPC

傷病名

入院契機

症例数

発生率

130100

播種性血管内凝固症候群

同一

3

0.03

異なる

25

0.21

180010

敗血症

同一

33

0.28

異なる

65

0.55

180035

その他の真菌感染症

同一

1

0.01

異なる

3

0.03

180040

手術・処置等の合併症

同一

64

0.54

異なる

12

0.10

 DICについては、平成26年度以降DICの原因と考えられる基礎疾患を明確にし、厚生労働省DIC基準や急性期DIC診断基準(日本救急医学会DIC特別委員会)によるDICスコアを確認し、診断を確定しています。これに基づいてDICと診断された平成27年度の症例は、計28例となっています。その内、入院後重症症例に併発した症例が25例となっています。
 敗血症症例では、約3分の1の症例において入院時から診断されており、入院後に発症した症例は約3分の2を占めている状況でした。
 手術・処置等の合併症は、全症例の約0.6%に発生し、その内後出血(処置や手術後にある時間をおいて再び出血すること)が21件、処置後や手術後の感染症が12件認められています。

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