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更新日付:2017年6月23日 / ページ番号:C016048

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原因不明とされていた生食用生鮮食品による食中毒の病因物質について

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近年、食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢を呈し、軽症で終わる有症事例で、これまでに知られている病因物質の検出されない事例が発生しています。
事例の一部では、食べた物の中に生食用のヒラメや馬肉が含まれており、これらに寄生する寄生虫が病因となりうることが、厚生労働省より示されました。
併せて、当該寄生虫に起因すると考えられる有症事例が報告された際には、食中毒として取り扱うことが示されました。

ヒラメ中の病因物質

病因物質は、クドア属のKudoa septempunctata(クドア・セプテンプンクタータ)という寄生虫で、粘液胞子虫とも呼ばれ、ヒラメに寄生することが知られています。
この寄生虫による病原性は、-15度から-20度で4時間以上の冷凍や、中心温度75度で5分以上の加熱でなくなります。
また、この食中毒の発生は8月から10月(夏期)に多いという季節性があります。

顕微鏡で拡大したクドア
顕微鏡で見た
Kudoa septempunctataの胞子
顕微鏡で拡大したクドア
メチレンブルーで染色し
顕微鏡で見た胞子
ヒラメの切り身を薄く切って染色し顕微鏡で見た胞子の集まり
ヒラメの切り身を薄く切って染色し
顕微鏡で見た胞子の集まり

馬肉中の病因物質

病因物質はザルコシスティス属のSarcocystis fayeri(ザルコシスティス・フェアリー)という寄生虫で、住肉胞子虫とも呼ばれ、馬や犬に寄生します。
馬の体内に取り込まれたSarcocystis fayeriは、シストと呼ばれるひも・袋状の物体を形成し、この中でブラディゾイトという三日月状の虫体を作ります。
この寄生虫による病原性は、中心の温度を-20度で48時間以上、-30度で36時間以上、または-40度で18時間以上などの処理をすることでなくなります。急速冷凍装置を用いた場合には、中心を-30度で18時間以上、液体窒素に浸す場合には1時間以上保持するとなくなります。

馬肉に寄生しているクドア
馬肉に寄生している
Sarcocystis fayeriのシスト
馬肉から取り出したシスト
馬肉から取り出した
シスト
ザルコシスティスのブラディゾイド
シスト内には虫体が充満

全てのヒラメ・馬肉の生食が問題となるのか?

Kudoa septempunctataは、特定の条件下で養殖されたヒラメに寄生していることが確認されています。ただし、養殖であっても寄生しているヒラメの率はおおむね低いとされています。
Sarcocystis fayeriについては、多数寄生する馬肉を生食した場合に発症すると報告されています。
どちらも、発症の頻度は不明ですが、供給量と発生件数を比較すると、頻繁に発生するものではないとされています。また、症状は一過性で、これまで重症化した例は報告されていません。
現在、寄生していたとしても病原性をなくすことができる処理方法や、生産段階での寄生虫による感染を防御する方法などの検討が進められています。

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電話番号:048-840-2260 ファックス:048-840-2267

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