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更新日付:2015年3月3日 / ページ番号:C040175
電子顕微鏡を使って日常に見られるものを観察するシリーズ。今回は卵の殻を観察します。
卵は、卵殻(らんかく)、卵殻膜(殻の内側の薄い膜)、卵白(白身)、卵黄(黄身)からできています。卵殻と卵殻膜は卵の中身を保護する役割を持っており、卵殻は主に炭酸カルシウム、卵殻膜はタンパク質からできています。卵黄は、水分、タンパク質、脂肪などからできていて、将来ひよこになる部分です。卵白は、ほとんどが水分とタンパク質からできており、卵黄を保持し、微生物から守る役割などを持っています。ニワトリは24~25時間間隔で卵を産み、年間では約300個ほどを産卵します。
まずは卵の殻を外側から観察しました。
卵殻は、厚さ0.3ミリメートル前後です。卵殻にいくつもの小さな穴が開いているのが分かりますか?これは気孔といって、卵の中と外でガス交換(呼吸)するためにあります。卵一個にはおよそ1万個の気孔が開いています。
続いて、卵の殻を内側から観察しました。
卵殻膜はこのように細かい網目構造をしていて、厚さは0.07ミリメートルほどです。保湿性に優れ、乾燥や微生物から内部を守っています。
最後に、殻の断面と内側から卵殻を観察しました。
卵殻膜の下に見えている部分が卵殻の内側です。でこぼこしていて、外側から観察した様子と違って見えます。この卵殻の構造の違いとアーチ型(たまご型)の形状によって、卵は外からの力に強く、内側からは割れやすく(ひよこが孵化する際に破りやすく)なっていることが分かります。
赤玉と白玉:店頭では、赤い殻の卵と、白い殻の卵がよく売られていますが、この殻の色は鶏の種類で異なっています。一般的に赤い羽の鶏は赤い卵、白いニワトリは白い卵を産み、栄養価にはほとんど差はありません(一部を除きます)。
黄身の色:黄身の色は、エサによって変わります。多くの卵の黄身は黄色ですが、パプリカなどを与えると赤っぽく、米を与えると白くなっていきます。こちらも栄養価にはほとんど差はありません(一部を除きます)。
保健衛生局/健康科学研究センター/環境科学課 水質係
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