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更新日付:2024年3月28日 / ページ番号:C113759

業務内容紹介(獣医師)

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業務内容紹介(獣医師)

 令和6年3月14日にオンライン開催しました「さいたま市職員を目指す人のための業務内容説明会」にて使用した資料を掲載します。
 ※資料の情報は令和6年3月14日現在のものです。

 資料のみ閲覧する場合はこちらをご覧ください。
 獣医師の業務内容(PDF形式 3,091キロバイト)

スライド1

 みなさん、こんにちは。
 さいたま市保健衛生局健康科学研究センター生活科学課の村山と申します。
 今日は、さいたま市の獣医師職員の業務をご紹介したいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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 こちらが、獣医師職員の主な配属先です。現在さいたま市では、約60人の公衆衛生獣医師が働いています。
 その中でも、獣医師が多く働いているのは、生活衛生課、保健所の食品衛生課、食肉衛生検査所、健康科学研究センター、動物愛護ふれあいセンターです。かっこの中の数字は、右側が職員の人数で左側が職員の中の獣医師の人数です。
 行政機関なので、各配属先の業務に根拠となる法律があり、それに基づいて仕事を行っています。
 みなさんがもし、さいたま市に就職した場合に配属される可能性のある、5つの課の業務について、これからお話をしていきたいと思います。

スライド3

 まずは、保健所の食品衛生課についてです。
 食品衛生課では、市民の健康で安心できる食生活を確保するため、食品衛生法に基づく食品衛生監視員として業務を行います。
 主な業務内容には、食品営業の許可、営業施設の監視、食中毒疑い事例発生時の調査、市民からの食品に関する相談対応があります。食品事業者が飲食店や製造業などの営業を始めるには、保健所の許可もしくは保健所への届出が必要です。食品衛生法では32の業種が定められているのですが、業種ごとに施設の基準があり、食品ごとに規格基準が定められているものもあります。右下の写真のように、窓口で施設の図面を確認し、申請を受け付けると、現場に行って確認を行った後、営業許可を出します。

 スライド4

 こちらは、スーパーマーケット、食品製造施設、飲食店などの監視の様子です。施設の衛生状態や食品・器具の取扱い状況、ねずみや昆虫の防除対策の実施状況などを、聞き取りを行いながら確認します。

スライド5

 これは市場の中にある施設を監視しているところです。市場は食品の流通拠点であるため、専任の職員が常駐して監視、指導ならびに検査を実施することで、不良食品の流通を未然に防止し、食の安全確保に努めています。
 左上の写真は、せりの前に、危険な毒魚が混入していないか、また、食品の取扱いが適切であるかなどの確認を行っているところです。
 右上の写真は、ウニのせり場、左下がマグロのせり場です。
 右下の写真は、仲卸の監視をしているところで、いずれも温度管理や衛生的な取扱い、表示内容等の確認をしています。

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 また、食中毒が疑われる事例が発生した場合には調査をします。
 患者さん本人や、診察した医師から保健所に通報があると、患者さんが何を食べたのかの調査や便の検査、利用した施設の衛生状態の調査を行います。調査の結果から原因食品、原因施設が特定され、食中毒と判断された場合、施設に対して営業停止等の行政処分を行うことになります。営業停止期間には、再発防止を目的として、営業者等に対して衛生教育を実施します。

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 次に、食肉衛生検査所です。
 食肉衛生検査所では、安全で衛生的な食肉を提供するため、と畜場法に基づくと畜検査員としての業務にあたります。
 主な業務には、と畜場でとさつ又は解体される食肉の検査、と畜場のHACCPに基づく衛生管理指導、食鳥処理場の巡回指導があります。農家からと畜場に搬入される牛や豚1頭1頭に検査を行い、食用に適さない病気や異常を排除することで、食肉の安全を確保しています。
 それではと畜検査の様子を見ていきましょう。右下の写真は、生きている状態で異常がないか確認をする生体検査の様子です。

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 左上は、とさつ後の解体作業の様子です。この作業はと畜場の作業員の仕事ですが、食肉衛生検査所の職員が衛生的な解体作業を行うための指導を行っています。
 左下は、摘出された内臓に病変がないか見る内臓検査です。切れ込みを入れて、異常がないか確認しています。
 右は枝肉に異常がないかを見る枝肉検査です。牛の枝肉は左右あわせて500キロくらいあります。
 事故防止と衛生的な管理のために、と畜検査員は白衣に防水エプロンと手袋、頭にはヘルメットをかぶって、と畜検査にあたります。

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 こちらは豚のと畜検査です。
 基本的には牛と同様なのですが、内臓検査ではベルトコンベアで内臓が流れていきますので一頭あたりだいたい30~40秒ほどで検査しています。

スライド10

 検査に合格した牛や豚の枝肉には検印が押されます。現場の検査だけではわからない病気については、細菌検査や理化学検査等の精密検査を行います。
 令和4年度のさいたま市と畜場のと畜(検査)頭数は、11,148頭、豚が47,270頭でした。
 さいたま市には大規模食鳥処理場はありませんが、認定小規模処理場があり、食肉衛生検査所の職員が定期的に巡回し、衛生指導や疾病相談、注意が必要な疾病の啓発を行っています。

スライド11

 次に健康科学研究センターです。保健所と同じ建物の3,4階部分にあります。健康科学研究センターでは、健康な市民生活を支援するための科学的拠点として、検査や調査研究をしています。
 主な業務には、市内に流通する食品の定期的な検査、食中毒の検査、と畜場で牛や豚にみられた病変についての病理検査、感染症の検査があります。
 前のスライドに出てきた保健所や食肉衛生検査所から検体を受け付け、理化学検査、微生物検査および病理検査をしています。

スライド12

 こちらは、市内に流通する食品が国の基準に適合しているか確認するための定期的な理化学検査の様子です。
 保健所の食品衛生課がスーパー、製造所、市場などから対象となる食品を搬入するので、搬送された食品を受け付け、検査に必要な部位を採取します。そして検査結果にばらつきが出ないように試験品を均一化し、有機溶媒などを加えて測定する成分を抽出します。抽出した液をろ過、精製後に濃縮し、分析機器で測定をします。
 私は大学時代、理化学にはあまり縁が無かったため、異動が決まった時は不安だったのですが、職場の先輩たちの丁寧な指導で検査ができるようになりました。

スライド13

 こちらは、細菌検査です。保健所食品衛生課から受け取った食品を無菌的に計量します。希釈液を加えて混ぜ、均一な液を作り、培地に加え培養し、判定をします。
 これらの定期的な検査には、食品の区分ごとに基準があり、食品衛生法で定められた方法に従って検査する必要があります。そして検査結果によっては、食品の回収などにつながることもあるため、重要な検査です。

スライド14

 こちらは食中毒の検査です。
 先ほどのスライドにもありましたが、保健所食品衛生課が食中毒疑いの調査の中で、患者の便を回収します。そして、原因施設と疑われる飲食店などの施設で、従業員の便、施設に残っていた食品、施設の拭き取り検体などを集め、健康科学研究センターに搬入します。
 健康科学研究センターでは、食中毒菌とウイルスの検査をします。食中毒菌の検査では、選択分離培地に便を塗り、集落の発育を確認します。そして、生化学性状試験、顕微鏡観察、毒素産生試験、遺伝子検査で食中毒の原因となる細菌の確定を行います。ウイルスはPCR法により検出します。寄生虫による食中毒が疑われる場合には、虫体を確認する試験を行います。この検査結果や疫学的調査に基づいて保健所食品衛生課が食中毒の判断をします。

スライド15

 食肉衛生検査所からは、病変がある内臓などが搬入され、病理検査を行います。固定、切り出し、包埋、染色、薄切、鏡検し成績書を作成します。
 この成績書をもとに、食肉衛生検査所が食用の可・不可を判断します。
 健康科学研究センターには、これらの検査の他にも、感染症の検査や水の検査をしている獣医師もいます。
 また、自分が受け持っている業務内容をもとにテーマを考え、研究発表を行うこともあります。

スライド16

 次に、動物愛護ふれあいセンターです。

 動物愛護ふれあいセンターでは、人と動物がより快適に共生できる社会づくりのための業務を行っています。
 主な業務には、犬の登録と狂犬病予防注射の管理、迷い犬猫、負傷動物の収容・管理、飼養管理に関する相談対応、動物取扱業の登録・指導、特定動物の飼養許可、適正飼養教室の開催などがあります。
右上の写真が動物愛護ふれあいセンターの正面玄関です。建物の向かい側に、フェンスで囲われた芝生の広場があります。

スライド17

 左上の写真は、事務所で電話対応をしているところです。犬の登録、飼い方、犬の鳴き声や猫のえさやりなど困りごとの相談、ペットショップやトリミングサロンの登録など相談内容は多岐にわたります。そのなかでも迷い犬や負傷している動物の対応が必要になると、職員が車で現場に向かいます。
 なお、収容された迷子動物は、マイクロチップの確認や、情報をホームページに掲載することにより飼い主を探します。しかし、鑑札、注射済票、迷子札、マイクロチップなどがなく、飼い主も名乗り出ない場合、飼い主に返すことができません。
 私が動物愛護ふれあいセンターで働いていた10年前は、とても多くの犬猫が収容されていました。
 また、飼い主も現れず、状態も悪い場合、やむを得ず殺処分になることも多かったのですが、今では適正飼育などの指導や対策が功を奏し、収容数が激減しているようです。

スライド18

 上の写真は、猫舎と負傷猫、譲渡希望者を待っている猫で、下は診察室とトリミングルームです。収容動物の健康診断や日頃のお世話、必要に応じたトリミングなども動物愛護ふれあいセンターの獣医師が行っています。

スライド19

 動物ふれあいフェスティバルや犬のしつけ方教室など、市民に動物の適正飼養を啓発するためのイベントの開催、ペットショップやトリミングサロンなど動物取扱業の登録指導、特定動物と呼ばれる危険な動物の飼養許可、指導も動物愛護ふれあいセンターの仕事です。

スライド20

 そして、生活衛生課です。
 市役所本庁舎内にあり、保健所、健康科学研究センター、食肉衛生検査所、動物愛護ふれあいセンターと連携し、さいたま市の公衆衛生の向上のために、効果的かつ効率的な計画策定や情報提供、連絡調整をしています。
 例えば、市民向け講習会の企画・開催や、公衆衛生に関する会議を開催し、計画策定を行います。
 また、違反疑いなどがあった場合、さいたま市外に調査対象が及ぶ時は、対象自治体へ調査を依頼したり、調査によって事件と断定され店舗の営業停止処分などがあった場合は、報道発表を行います。
 そして、大切な仕事である、「公衆衛生に関する条例・規則の策定」も、ここで行っています。

スライド21

 左上は、食の安全に関心のある市民を対象にした年6回コースの講習会の様子です。
 右上は、食中毒予防啓発のための、さいたま新都心駅の大型モニターを使ったキャンペーンの写真です。
 左下は、私たちが作成した正しい手洗いのリーフレットで、右下がYouTube動画です。
 市役所の中でのメール・電話のやり取りや資料作成が主な仕事ですが、会議や研修への出席、市民向けの施設見学の引率などで出かけることもたくさんあります。
 これで、さいたま市で獣医師がメインで勤務する5課所についての説明が終わりました。

スライド22

 今回は獣医師が配属される可能性の高い場所5か所のご紹介をしましたが、政令指定都市さいたま市には、多くの公衆衛生獣医師が活躍できる職場があります。
 保健所、食肉衛生検査所、健康科学研究センター(いわゆる地方衛生研究所)、動物愛護ふれあいセンターなどの施設が独立していて規模が大きいことが特徴です。また、それぞれの施設は設備が整っていて、検査機器、資材も充実しているため、日ごろの業務や新規事業を行う上で何かが不足して困ることはほとんどありません。
 そして、さまざまな経歴の獣医師が働いています。卒業後すぐに入庁した人もいますし、臨床や企業、 他の自治体から転職してきた人もいます。出身地、大学、研究室などの経歴もさまざまですが、皆仲が良く、協力しながら業務を行っています。

スライド23

 さいたま市に全く土地勘がない方も多くいらっしゃると思うので、私たちの職場がどこにあるのかご紹介したいと思います。
 さいたま市は、埼玉県の東寄りにあります。所属先の職員に、「なぜさいたま市を選んだのか」聞いたところ、職場への通いやすさをあげた人が多く、実際、交通の便が良いため、都内からでもとても通いやすく感じます。さいたま市役所の最寄である浦和駅までは、上野駅から高崎線や宇都宮線で約20分です。保健所と健康科学研究センターの最寄り駅である南与野駅までは、池袋駅から約22分で行くことができます。また、それぞれの職場も近くにまとまっていて、市役所からから保健所と健康科学研究センターまでは約3キロ、動物愛護ふれあいセンターまで約4キロ、食肉衛生検査所まで約5キロです。
 もちろん、市内に在住の職員もたくさんいます。最近は大宮駅や浦和駅は「住みたい街ランキング」でも上位にランクインしています。市内在住の場合も、異動があっても引っ越さずに、どの職場も無理なく通える範囲であることはかなりのメリットです。

スライド24

 最後に、さいたま市で約15年間働いた私が感じることをお話します。
 さいたま市ではワークライフバランスがとりやすく、働きやすいと感じています。有給休暇、夏季休暇、特別休暇(出産・育児、看護、介護など)を活用して、家庭や趣味も大切にして暮らすことができると思います。
 また、さいたま市に限らず公務員は異動があるため、希望通りの部署に行けない時ももちろんありましたが、どの職場でも何かしら必ず、やりがいを感じることができました。
 例えば、
 動物愛護ふれあいセンターでは、収容された犬猫を譲渡した後、幸せに暮らしている報告を受けたとき
 食品衛生課では、市民から相談を受けていた内容が解決したとき
 食肉衛生検査所では、病気の動物の肉が流通するのを防いだとき
 健康科学研究センターでは、検査によって、違反疑いの食品を見つけることができたときなどです。

 どの職場も、楽しいことや、頑張りが報われることばかりではなく、希望どおりにいかないことや大変なこともあります。そんな時は、自らのスキルアップと考えることで乗り越えてきました。なお、スキルアップのための周囲のサポートは、さいたま市は比較的万全な方だと思います。
 公衆衛生に携わる獣医師の仕事は、多岐にわたります。時には想像しなかったような業務を行う場合もありますが、さいたま市は様々な場面で周囲との関係性が良好と感じることが多く、協力しながら仕事に取り組むことができると思います。ぜひさいたま市に来て、いろいろな公衆衛生獣医師の仕事を体験してみてください。

スライド25

 さいたま市の魅力は、立地、交通アクセスの良さと、ワークライフバランスのとりやすさ、そしてなにより人間関係の良さだと思います。
 大学卒業後すぐの就職先としてだけではなく、動物病院や企業に勤めた後に転職を考えたときにも候補の一つとしてさいたま市を思い出してもらえると嬉しいです。
 以上です。ご清聴ありがとうございました。

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電話番号:048-829-1778 ファックス:048-829-1963

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