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更新日付:2024年3月25日 / ページ番号:C113277

業務内容紹介(保健師)

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業務内容紹介(保健師)

 令和6年2月8日にオンライン開催しました「さいたま市職員を目指す人のための業務内容説明会」にて使用した資料を掲載します。
 ※資料の情報は令和6年2月8日現在のものです。

 資料のみ閲覧する場合はこちらをご覧ください。
 保健師の業務内容(PDF形式 1,106キロバイト)

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 皆さん、こんにちは!
 保健衛生局保健所精神保健課の船橋です。
 よろしくお願いします。

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 はじめに自己紹介をします。
 入庁して最初に配属されたのは岩槻区役所保健センターでした。
 保健センターでは4年間勤務し、現在は保健所の精神保健課に所属しています。

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 今回は、さいたま市における保健師の配属先、主に私が配属された所属での保健師の仕事、仕事を通じて感じたことについてお話ししたいと思います。

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 さいたま市は政令指定都市であり、組織が大きいため保健師の配属先も多岐にわたります。中でも多くの保健師が配属されるのが保健センターです。
 今回は主に保健センターと精神保健課の業務について説明します。

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 保健師の仕事について、「ゆりかごから墓場まで」という言葉を学校の授業等で聞いたことがあるのではないでしょうか。
 実際は、妊娠前から家族の死後のグリーフケアまで、すべてのライフステージに関わる仕事です。各ライフステージに合わせて支援を行います。

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 保健センターの業務は大きく分けて「母子保健事業」、「健康づくり事業」、そして予防接種や精神保健の1次相談など多岐にわたった相談業務を担っています。高齢介護分野については高齢介護課に配属されている保健師等が地域支援事業を担当し、ほかにも要介護認定業務等もあります。それ以外にも、感染症や精神保健、医療給付事業等を各部署で行っています。

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 まず、保健センターの概要を説明します。
 さいたま市は10区に地域が分けられており、それぞれの区に保健センターが設置されています。保健センターでは、保健師・管理栄養士、歯科衛生士などの専門職が所属しており、妊娠、出産、育児、成人の健康づくりに関する事業を行っています。また、保健センターの中には『妊娠・出産包括支援センター』が設置されています。

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 母子保健事業について、母子保健法が改正され妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援を提供することを目的として、妊娠・出産包括支援センターが各保健センターに設置されています。母子健康手帳の交付を行うとともに、面接を実施し妊娠・出産・育児に関する情報提供や相談支援を実施しています。その他、産婦健診や産後ケア事業も実施しています。

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 妊娠・出産包括支援センターでは、母子健康手帳交付時にアンケート・面接を実施し、妊婦さんに合わせて必要な情報を提供したり、支援につなげています。

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 保健センター主催の事業をいくつか紹介します。
 各事業ともに、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、令和4年度までは事業の中止、オンラインでの教室開催、定員を減らし実施内容・時間を変更し実施するなど、事業の縮小を余儀なくされていました。5類感染症になってからは各区の状況を踏まえ実施方法を検討しています。出産前教室の母親学級・両親学級では、妊娠中の過ごし方はもちろん、産後に起こりうるマタニティブルーや産後うつについての講話を行い、『家族で育児をすることの大切さ』を知ってもらうこと、夫婦のコミュニケーションの必要性を学ぶことを目的としています。

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 出産後、2~3か月の赤ちゃんとその保護者を対象に育児学級を実施しています。赤ちゃんの発育・発達についてや事故予防についての講義を行うとともに、交流の場を設け友達作りを目的としています。同じ月齢の赤ちゃんを見て、同じ境遇の親に会えて勇気が出たという声をもらっています。育児をするお母さんたちの交流の大切さを実感しているとともに、安全にそのニーズに応えられるかが課題になっています。
 

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 離乳食教室は離乳食開始前の4~5か月の赤ちゃんの保護者を対象に行っています。離乳食教室は、離乳食について分かりやすく、楽しく学ぶ教室です。管理栄養士が離乳食の進め方や離乳食の作り方について、デモンストレーションを行ったり、フードモデルを使用しながら説明したりします。

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 むし歯予防教室は11か月~1歳5か月のお子さんとその保護者と対象としています。むし歯予防のために、規則的な食生活や正しい歯みがき習慣について学べる教室です。お口の中は敏感であり、自我が芽生え始める年齢のお子さんに対し歯磨きを行うことはとても大変です。虫歯予防についての講義を行うとともに、仕上げ磨きに苦慮するお母さんたちへ歯科衛生士がポイントなどを指導します。なお、ブラッシング実習は感染予防のため、現在は行っていません。

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 育児相談です。お子さんの身長・体重を測定し、保健師・管理栄養士・歯科衛生士が育児の相談等に対応します。区によって実施状況は異なりますが、定期的に開催し、継続的に相談を受けることもあります。

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 保健師といえば「家庭訪問」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
 もちろん、保健センターでは母子・成人の訪問事業を行っています。産婦・新生児訪問は、主に産婦さんの体調や赤ちゃんの発育について産婦さんと一緒に確認することが目的です。
産後うつの早期発見・対応を行うために、エジンバラ産後うつ質問票や赤ちゃんへの気持ち質問票の実施も行っています。母子訪問では赤ちゃんだけでなく、育児全般の相談、保護者の方の健康の相談など様々な相談を伺っています。同時に虐待・事故予防の視点も持ち、訪問を行っています。
 その他の家庭訪問として、健康づくりや生活習慣病予防、精神保健等の相談・助言も行っています。
 また、同行受診、病棟訪問、カンファレンスのため病院への訪問も実施しています。

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 健康づくり事業の特定保健指導です。
 40~65歳で国民健康保険に加入しており、特定健康診査を受診し積極的支援対象となった方を対象に、保健センターで特定保健指導を実施しています。生活習慣の見直しを行うことでメタボリックシンドロームの予防・改善を目指すことを目的として、3か月から6か月間、面接や電話、メールで支援を行っています。

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 生活習慣病予防啓発事業です。
 イベントに参加して、生活習慣病予防の普及啓発を行ったり、各区ごとに教室等を実施して生活習慣病予防のための普及啓発を行います。主に成人を対象とした事業が多いですが、親子を対象とした食事の教室やイベントもあります。

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 健康相談は、母子保健事業、健康づくり事業ともに行っています。電話や面接で、妊娠・出産、育児、歯・食事、精神保健、予防接種、健康診査などに関する相談に応じています。
 その他の業務として、保健センターは、保健所業務に係る申請の受付窓口にもなっているため、指定難病、小児慢性特定疾病、肝炎医療、育成医療、未熟児養育医療などの医療給付に関する知識も必要になります。
 また、市長同意の事務も行っています。

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 続いて、精神保健課の概要を説明します。
 さいたま市は政令指定都市であるため、保健所もさいたま市による設置がなされています。その保健所の中の1つに精神保健課があります。専門職として、保健師7人、精神保健福祉士19人が配属されています。主な仕事は、精神保健相談、普及啓発、精神保健福祉法施行業務、精神科救急情報センター業務があります。

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 まず、精神保健相談についてです。
 電話、面接、家庭訪問、メールなどの方法でご相談に応じています。各区に主担当・副担当を配置し、地区担当制で対応しています。相談内容は多岐にわたりますが、ご本人やご家族から精神科の受診についての相談や、日常生活での困りごとの相談、家族の関わり方についての相談などがあります。

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 精神保健課では、統合失調症患者さんのご家族を対象に、家族教室を開催しています。患者さんのご家族への疾患についての正しい知識、対応の仕方を習得することで、ご家族自身の健康向上を目指しています。
 また、はぁといきいきプロジェクトでは精神疾患等をテーマとした講演会の開催やリーフレット等を作成することで知識の普及啓発を行い、精神障害者の自立と社会参加及び精神疾患に関する理解促進を図っています。
 そのほかに、出前講座など関係機関や市民団体などからの依頼を受けて開催するものもあります。

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 保健所で主要な業務ともいえる精神保健福祉法施行業務があります。これは、法律に基づく、通報、申請、届出等への対応になります。保健所には精神保健福祉法第22条から第26条の3に係わる申請、通報等の受理業務があります。

第22条 診察及び保護の申請
第23条 警察官の通報
第24条 検察官の通報
第25条 保護観察所の長の通報
第26条 矯正施設の長の通報
第26条の2 精神科病院の管理者の届出
第26条の3 心身喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に係る通報

 これらは、いわゆる措置入院に関する通報で、基本的人権に重大な影響のある行政処分の発動につながり得る通報であるため、法律で要件や手続きが定められています。その通報業務の中でも大半を占める23条通報、警察官からの通報について業務の流れを説明します。

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 精神科救急情報センター業務です。
 精神科救急情報センターは、夜間・休日の精神科救急医療に対応するため、精神科救急医療体制整備として、民間精神科病院及び精神科診療所の輪番制による受け入れ医療機関を確保し、埼玉県精神科救急情報センターを埼玉県とさいたま市共同で設置されています。
 精神科救急情報センターの主な業務は二つあります。
 一つ目は精神科救急電話の対応です。情報センターでは、夜間休日に精神疾患を有する方やそのご家族からの緊急的な精神医療相談を受けています。ご家族から状況を聞き取り、必要に応じて医療機関の紹介を行います。
 二つ目は警察官通報の対応です。夜間休日に精神保健福祉法第23条の規定に基づく警察官通報を受理し、通報対応業務を行ないます。また、通報には至らない警察からの処遇相談も受けています。

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 所属課を越えての保健師の業務について紹介します。
 まず、災害時の対応です。保健師は、被災地住民の生命の安全の確保を図り、予測される二次的な健康障害の予防に努めながら、被災地の早期復興へ向けた支援を行います。さいたま市が被災した時には、医療・救護体制の構築、避難所の健康管理の体制づくり(環境整備・感染症対策を含む)、要援護者の把握と対応などを行います。また、慢性疾患悪化、感染症蔓延、ADL低下、妊婦・乳幼児体調悪化がないかなど、二次的健康被害の防止に努めることも保健師の役割です。

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 次に新型コロナウイルス感染症についてです。
 5類感染症になる前までは、保健所以外に配属されている保健師も、通常業務と兼務し、保健所の新型コロナウイルス感染症の業務を担っていました。新型コロナウイルスの感染拡大によって、従来どおりの事業開催はできなくなり、社会情勢・感染状況によって、臨機応変に内容を随時検討・変更して実施してきました。国からの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に応じて、保健センター内や各所属で、事業をどうするか検討し事業の実施について随時対応してきました。そして、事業が再開してからはWithコロナ(新型コロナウイルスとの併存)における感染対策を引き続き実施しています。

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 続いて、保健センターで働いて感じたことをお話しします。
 相談・訪問の対人援助もありつつ、事務処理も多く、予定どおりには進まないことが多いと感じています。そのため、優先順位を考えて管理・処理する力が必要になってくると思います。また、1年目から業務を任されドキドキしますが、不安な時は周囲の職員・先輩に聞ける環境があり、頑張りを認めてもらえるため、達成感を感じられます。
 仕事をしていく中で、さまざまな背景や価値観をもつ方に出会い、その人自身の強みを見つけ支持すること、相手の意向を確認しながら支援していくことが大切だと感じています。対応や支援方針に悩むこともあり、自分だけでは対応できないこともあります。
 しかし、さきほどお話したとおり、周囲の職員に相談しながら一緒に支援していく環境が整っています。私も分からないことばかりでしたが、勉強したり、研修等に参加し知識を増やしたり、周りの先輩方や上司に相談しながら仕事をすることができています。
 保健センターには、保健師のほかに管理栄養士、歯科衛生士、事務職、助産師などさまざまな職種の職員がいるため、その方々と協力して相談内容に応じて必要な支援を行っています。また、他課の職員や医療機関等他機関との連携も行いながら対象者への支援を行っています。

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 難しいことではありますが、ご本人の人権の保護や自身の仕事の正当性の証明には法律がかかせません。対象者、支援者双方を守ったり、対象者が公平にサービスを受けられるように法律や制度を理解する必要があると実感しています。
 また、緊急対応があるため、取り組んでいる仕事の優先順位が一気に変わることが多々あり、業務管理をすることの重要性も感じています。精神保健相談に対応する際、今までの生活で困難感を抱えていて、さらに二次障害として生活への課題が出ている方も多くいます。保健センターで行う妊娠前からの支援が二次障害予防に繋がっていることの実感と困難感を抱えた際の相談先があることの重要性を感じました。緊急対応から入院等の治療を経て、退院し地域で生活する対象者を一連でみて支援できることはご本人や家族等の支援者の努力を感じることができるなどのやりがいがあります。困難な対応もあり、自分だけではどうにもならないことは数多くあります。そのため、やはり職場の仲間や多職種との連携の重要性を改めて感じています。

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 さいたま市は組織が大きく、各部署で業務の役割分担を行っています。また、政令指定都市であるため、市独自に保健所を運営しています。
 配属先によりいろいろな経験ができることは、自分自身のスキルアップにもつながり、利点であると思います。必ずしも希望の部署に配置されるとは限りませんが、母子保健、成人保健、高齢分野、精神保健、感染症、難病など、とにかく多岐にわたる業務の中のどんな分野に興味があり、何をやりたい(勉強し続けたい)のか、見つけておけると良いと思います。また、思ってもいなかったところへと配属されることもあるかもしれませんが、保健師活動の基本はどこの分野でも同じであるため保健師として何ができるのかを考えていけるとよいと思います。
 さらに、支援者のセルフケアも大事です。支援者がパワーレスだとなかなか支援も上手くいかないので、自分はどうすれば心が軽くなるのか、元気でいられるのかを分かっていると仕事をしていくうえで良いと思います。
また、多くの保健師が採用されているため、目標となる先輩方がたくさんいるというのも、さいたま市の魅力だと思っています。

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 ご清聴ありがとございました。
 みなさんと一緒に働ける日を楽しみにしています!

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