与野中央公園におけるアリーナ建設見直しを求める要望書

件名

　与野中央公園におけるアリーナ建設見直しを求める要望書

受理日

　令和5年6月23日

要望の趣旨、要望事項

【要望の趣旨】
　さいたま市は、与野中央公園の整備の一環で、次世代型スポーツ施設としてメインアリーナとサブアリーナの建設を計画されていますが、与野中央公園は、水害対策の調節池と接する、緑と水辺が豊かな憩える総合公園として、与野市時代の1993年に基本計画が策定され、事業が開始されました。その後、2001年5月に発足したさいたま市に事業が引き継がれたという経過があります。
　さいたま市になっても、2021年までは、基本的に「みどりと水辺が豊かな憩いの空間にする」という与野中央公園のコンセプトが引き継がれていることで多くの中央区民は安心し、とくに与野市時代から継続して居住している市民は、与野中央公園の完成を心待ちにしていました。
　しかし、2022年5月11日、さいたま市は、突然、次世代型スポーツ施設の建設計画を発表しました。この計画は、与野中央公園の広場の半分近くをアリーナ施設が占め、緑地の多くが失われるという中央区民にとっては驚くべき内容でした。大多数の中央区民は、この情報を知らされることなく、ほとんどの人が今春のさいたま市の説明会や回覧板によって、初めて知った状況であり、多くの市民から、長年の市民の希望である豊かな緑地をつぶすなとの声があがっています。説明会でも、多くの疑間や反対の声があがったことは、市長もご存じだと思います。
　5000人収容のメインアリーナ建設は、与野体育館の代替え施設という当初計画の4倍を超える巨大な施設となり、その分、緑地の多くを削ることが避けられません。そもそも、メインアリーナは、周辺に緑地が必要な施設ではないし、さいたま市が考えている使用目的からいっても、最寄り駅から500m以上離れた交通の便がよいとはいえない場所にわざわざ建てる理由も見つかりません。
　つまり、市民の願いを無視し、緑地をつぶしてまで、与野中央公園に大型のアリーナを建設する正当な理由はありません。建設を強行すれば、さいたま市が、市民の願いを押しつぶして、無理を通すということになります。
　また、この大型アリーナは、管理運営の面では、毎年1.3億円の赤字が出ると試算されており、その後の修正試算でも黒字化の展望は定かではありません。大型アリーナは、さいたま市民にとっては、将来にわたって赤字を垂れ流す負の遺産となり、近隣住民にとっては、周辺に騒音をまき散らし、交通渋滞をまねく、迷惑施設になる可能性が高いのではないでしょうか。
　さいたま市が無理を承知に大型のアリーナ建設を推進する理由を考えると、PFI事業を成功させることを優先し、PFI事業者の利益を担保するための大型アリーナ建設ではありませんか。市の姿勢がさいたま市民の方を向かずに、PFI事業者の方を向いているのではありませんか。
　以上の理由で、以下の通り要望します。

【要望事項】
　1，与野中央公園の中に5000人収容の大型アリーナを建設する計画を中止し、中央区民が長年待ち望んできた「みどりと水辺が豊かない場となる」公園を実現してください。
　2，与野体育館の代替え施設については、市民の利用を優先するために、商業利用は認めないでください。

対応結果（回答内容）