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更新日付:2013年12月24日 / ページ番号:C021379

市長の部屋 さいたま市長 清水 勇人 絆をつなぐ

平成24年度施政方針

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補足 平成24年度施政方針(全文PDF版)(PDF形式:69KB)

 議員各位には、平成24年さいたま市議会2月定例会に御健勝にて御参集をいただき、心から感謝を申し上げます。

 まず、先月17日に発生いたしました「サウスピア」の火災につきましては、南区のシンボルになる施設でもあり、市民の皆様に大変御心配をおかけしておりますが、建物の引渡しが遅れる事態となりました。

 南区役所やコミュニティセンター、図書館、子育て支援センター、老人福祉センターなど、市民の皆様が待ち望んでいる施設のオープンが遅れることは、大変残念な事態と言わざるを得ません。市としても、施工者の都市再生機構と工事請負者の戸田建設に対し、厳重な抗議を行ったところであり、建物への被害や施設の引渡しの遅れに伴う影響について、責任ある対応を強く求めてまいります。具体的な対応策やオープン時期などにつきましては、第三者機関の調査を踏まえ、議員各位、市民の皆様にも改めて御報告してまいります。

 それでは、2月定例会の開会に当たりまして、本日ここに、新年度に臨む私の所信及び市政の基本方針を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

はじめに 東日本大震災後の社会

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災から、もうすぐ1年が経とうとしています。

 被災地に巨大な爪あとを残し、計り知れない多くの尊い人命を奪った地震・津波と、多くの住民から大切な故郷を奪った福島第一原子力発電所の事故により、私たちは自然の脅威、そして科学技術に対する過信が招いた災禍の大きさに気付きました。その衝撃は、今なお、私たちの心に重くのしかかっているように思われます。

 しかし、震災後の日本にあるのは、悲観ばかりではありません。被災地の痛みを皆で分かち合いながら、困っている人のために役立ちたいという温かい想いが日本中にあふれました。

 ここ、さいたま市におきましても、福島からの被災者を受け入れた避難所には多くのボランティアの皆さんが駆けつけ、義援金や救援物資の申出も多数いただきました。私は、ここにさいたま市民の皆さんの誇り高い精神を感じずにはいられません。

 かつての我が国の社会には、当たり前のように人と人との絆・支え合いがあふれていました。戦後の経済的豊かさの中で、いつしか、そうした確かな関係は希薄になってしまいましたが、今回の大震災を契機に、私たちは、人とのつながり、支え合いこそが、人が生きていくうえでの強い拠り所となる、かけがえのないものであるということを、改めて認識いたしました。この支え合いや信頼感が揺るぎない力の源泉となり、日本人が度重なる歴史的な苦難をも乗り越えてきたことを、私たちは知っております。そして、混迷する現代社会にあっても、一筋の光明となるものと、私は確信しております。

 また、我が国の経済を支えてきたものづくりも震災により大きな打撃を受けましたが、回復に向けて第一歩を踏み出しております。生産再開まで相当な時間を要すると見込まれていた被災地の工場は、現場の知恵と努力により驚異的なスピードで復旧し、世界中を驚かせました。さらに、再生可能エネルギーなどを中心とした環境・エネルギー分野においては、原発事故を受けて、更なる技術革新により地球環境と経済成長の高度な両立、低炭素社会の実現を図ろうとする動きも加速しております。たゆまぬ努力と責任感など、卓越した資質と技術力を駆使する日本の真価が、日本再生に向けた希望の地平を開いていくものと信じてやみません。

 平成23年、ブータンのワンチュク国王が国賓として来日されましたが、被災地での交流や、日本への思いやりあふれるお言葉は、多くの日本人の胸を打ちました。同時に、人生の充足感を持てることこそが人間にとって最も大切なこととする、ブータンの「国民総幸福」の哲学が一層の脚光を浴びたところです。
 私も「市民のしあわせ倍増」を掲げて、施策を展開してまいりましたが、皆が自立をしつつも、困ったときはお互いに支え合うことで、「誰かのためになっている」、「自分が必要な存在だ」といったやりがいや充実感、そして、希望に向かって走り続け、それがかなったときの達成感を手に入れることが、しあわせの実感につながると考えます。

 戦後日本のように経済的豊かさばかりを追い求めるのではなく、一人ひとりが人生に充足感や誇りを持てる、絆で結ばれた社会を創り上げることが、「震災後」の日本が目指すべき姿であります。私は、そのような社会づくりの一翼を担ってまいりたいと考えております。

誕生10年を経て、次のステージへ

 平成23年、誕生10年を迎えた本市は、人口123万人を有する日本でも指折りの大都市として、大きく成長を続けてきました。

 本年は、1つのさいたま市づくりに向けて築いてきた、これまでの10年間という土台をベースにして、これからの100年という大きな飛躍に向け、次のステージに移行する重要な年になると考えております。そして、私たちの郷土さいたま市を、我が国を代表する都市として、また、日本だけでなく、世界に貢献する都市として、市民の皆様が誇りを持てる都市につくりあげることが、私の責務と考えております。

 そのためにも、これまでの10年間で残された課題、例えば、市民のシンボルである新庁舎のあり方や、市民に身近な行政サービスの実現に必須となる区役所改革といった課題を解決していかなければなりません。

 新庁舎のあり方については、平成12年9月5日、知事、合併協議会会長、3市の議員代表等の立会いのもとで、当時の3市の市長が調印した合併協定書にも明記されております。私といたしましては、その重要性を真摯に受けとめ、合併協定書の趣旨を踏まえ、これまで以上に具体的かつ専門的な議論を開始すべき時期であると考え、新たに審議会の設置を検討するなど、次の段階に向けて取り組んでまいります。

 また、市民生活に密着したサービスの最前線である区役所については、これまで窓口サービスの向上や区長の権限強化に取り組んでまいりましたが、引き続き一層の改革を進めることにより、区役所の総合行政機能の強化・充実を図るとともに、区民ニーズや行政課題に自主的・主体的に取り組むことのできる区役所を構築してまいります。

 さて、これからの100年は、少子化、高齢化の進展による人口減少社会、超高齢社会であります。これまでのように、人口や経済が右肩上がりの中で伸び率を競う状況から、引き続き成長を維持できるか、右肩下がりに転落するかという状況下で、都市間競争に打ち勝たなければなりません。そして、外に目を転じてみれば、成長著しいアジアの大都市が、競争相手として力をつけてきております。

 こうした状況の中で、これからの100年に向け、本市がそのポテンシャルを最大限発揮し、激しい都市間競争を勝ち抜くため、そして、首都圏の中核都市として成長を続けてきた本市が、引き続き「選ばれる都市」となるためには、国や県から大幅に権限と財源を移譲し、政策の自由度を飛躍的に高める新たな大都市制度の創設と、さいたま市のブランド力の向上が必須であります。

 大都市制度については、指定都市市長会が創設を求めている特別自治市のほか、大阪都構想をはじめとして、各地で新しい大都市制度の提案がなされております。これらは、処方箋は違えども、現状の大都市制度では今日的な課題に対応できないのではないかという問題意識に端を発しているものと考えております。

 私は、住民に身近な基礎的自治体への権限と財源の移譲を進めるという地域主権改革、地方分権改革の要請と、大都市としてグローバルな都市間競争を勝ち抜き、我が国の経済成長のエンジンとして担うべき役割を両立させるには、区役所機能の充実など、行政に市民の声を一層反映させるための仕組みを強化させながら、権限と財源を集約して大都市としての一体性を保った施策展開を可能とする特別自治市の創設が必要と考えております。

 このような考えの下、横浜市や川崎市など、志を共にする他の指定都市と連携して、「指定都市7市による大都市制度共同研究会」を開催し、特別自治市構想の実現に向けた議論を始めました。

 また、現行制度の下でも、県との協調、連携により、効果的な行政サービスの展開が可能となるものが数多くあるのではないかと考え、「埼玉県・さいたま市企画調整協議会」を発足いたしました。

 議論を積み重ねる過程で、相互の信頼関係を一層強化し、県との連携強化による市政の発展に向け、一歩ずつ着実に歩みを進めてまいります。

 また、さいたま市のブランド力については、災害への強さ、環境未来都市への取組、東日本のゲートウェイという立地、スポーツ・文化芸術などの地域資源、教育、そして健康長寿の取組といったさいたま市の特長に磨きをかけ、市民の皆さんが自らのまちを誇りに思えるようなまちづくりを行うことが、必要不可欠と考えております。

 さいたま新都心という国の広域防災拠点を有する本市は、自然災害に強いという立地上の大きな強みを持っております。この恵まれた地理的な強みを基盤として、今回の大震災で明らかになった課題にも対応しつつ、ハード・ソフト両面の整備を図り、災害に強いまちづくりを着実に進めながら、更なる将来への安全・安心へとつなげてまいります。

 また、本市では、運輸部門のCO2排出量の割合が全国に比べて多い現状がある一方、晴天率が高いという特性を活かし、電気自動車の普及推進を図る「E-KIZUNA Project」や、太陽光発電の推進に取り組んでまいりましたが、今回の大震災に伴う電力危機を踏まえ、再生可能エネルギーをはじめ、多種多様なエネルギーの活用や地産地消を目指したエネルギーセキュリティの高いまちづくりが重要となっております。

 平成23年末、国から第一次指定を受けた「次世代自動車・スマートエネルギー特区」は、こうした災害時のエネルギー確保と平時の効率的なエネルギー利用の両立を目指す本市の取組が高く評価された結果によるものであります。今後、総合特区制度の活用により、「暮らしやすく、活力のある都市として、継続的に成長する環境未来都市」を実現してまいります。

 さらに、5つの新幹線を含む交通の結節点として、首都圏の中で東日本のゲートウェイの位置にあることも、本市の大きな強みであります。防災、環境、交通という観点から、企業の集積にも大きなメリットであり、こうした本市ならではの特長を活かしながら、東日本の玄関口にふさわしい賑わいのあるまちづくりを進めてまいります。

 また、スポーツや文化芸術は、本市の魅力向上と市民が心豊かに暮らすために欠かせないものであります。本市は、全国唯一のJ1リーグ2チームのホームタウンという強みがあり、盆栽、漫画、人形、鉄道といった歴史的な文化資源の蓄積もあります。

 これらを活かして、議会の御理解を得て制定いたしました「さいたま市スポーツ振興まちづくり条例」、「さいたま市文化芸術都市創造条例」に基づき、本市のスポーツや文化芸術の資源を活用したまちづくりを推進し、本市の魅力を高めてまいります。

 さらに、さいたま市は、教育熱心な土地柄として知られております。この本市の特性を活かし、さまざまな教育施策を講じることにより、未来を託す子どもたちを積極的に育成するとともに、子どもを持つ若い世帯を一層呼び込むことが、本市の更なる飛躍への基盤になると考えます。子どもを安心して育てられる環境づくり、羽ばたく子どもが持てる力を最大限に発揮するとともに、健やかな成長を支える取組を強力に推進してまいります。

 子どもから高齢者まで、皆が手を携え、安心して住み続けたいという願いは、多くの市民の共通の願いであります。本市に残る地域コミュニティのつながりを活かし、市民一人ひとりが自ら健康を維持し、健康寿命を延ばしながら、誰もが人とのつながりを持ち、生涯にわたって生き生きと活動できる「生涯現役社会」を築いてまいりたいと考えております。今議会に提出しました「さいたま市誰もが安心して長生きできるまちづくり条例案」は、今申し上げたような考え方によるまちづくりを進めようとするものであります。

 このような都市づくりのビジョンを端的にあらわすのが、昨年発表いたしました、さいたま市の都市イメージキャッチフレーズ、「のびのびシティ さいたま市」であります。このキャッチフレーズのように、豊かな自然、安心して住める環境とともに、本市が更なる発展、進化を遂げていくよう、将来に向け、夢と希望のあるまちづくり、更なるしあわせを実感できるまちづくりに全力をあげて邁進をしてまいります。

平成24年度予算等

子どもが輝く“絆”で結ばれたまちの実現に向け、しあわせ倍増「開花」へ

 平成24年度予算につきましては、固定資産税の減収など、歳入の根幹をなす市税の減収に加えて、生活保護などの社会保障関係経費等の増額により、収支不足が拡大する大変厳しい状況の中での予算編成作業となりました。

 このような状況を反映して、一般会計予算は、4,309億3,000万円、対前年度比2.3%の減となりました。

 また、特別会計予算総額は、2,077億8,500万円、企業会計予算総額は、1,069億5,648万1千円、全会計予算総額は、7,456億7,148万1千円となったところであります。

 しかしながら、健全財政に配慮しつつ、限られた予算でより大きな効果を図る事業手法などにより、「子どもが輝く“絆”で結ばれたまち」の実現に向け、しあわせ倍増を開花させる予算として編成をいたしました。

 予算案の特徴を申し上げますと、まず、一点目は、市政運営の最優先事項であり、平成24年度が最終年度となる「しあわせ倍増プラン2009」の総仕上げに向け、全力でその取組を推進していくため、優先配分をしたことであります。

 二点目は、「防災、環境・エネルギー対策」、「高齢者支援」、「子育て支援」の3つの重点分野へ戦略的な予算配分をしたことであります。

 そして、三点目として、「さいたま市行財政改革推進プラン2010」に基づき、しあわせ倍増に向けた創造的改革を実践する予算としたことであります。

 以下、「防災、環境・エネルギー対策」、「高齢者支援」、「子育て支援」の重点分野をはじめ、平成24年度の主要な事業等について、申し上げます。

(1)防災、環境・エネルギー対策

 まず、「防災、環境・エネルギー対策」に関する施策であります。

 危機管理能力の高い、災害に強いまちづくりを推進するため、まず、基本となる地域防災計画の改定を行うとともに、災害時においても市民サービスの低下を招かないよう、事業継続計画(BCP)を策定してまいります。あわせて、大規模災害時における被害の防止・軽減を図るため、地域防災計画のハード施策を担う「防災まちづくり計画」を策定してまいります。

 また、被災した施設の改修や災害に強い都市基盤整備を積極的に推進してまいります。不便を強いている児童生徒のために、一部損壊した栄小学校校舎や三橋中学校のプールの改築・改修を早急に進めてまいります。平時には児童生徒が過ごし、災害時には避難場所ともなる学校施設の耐震化については、平成24年度に完了させるとともに、体育館の天井材や照明器具等の非構造部材の耐震化や段差解消等のバリアフリー化を実施してまいります。

 市民生活に不可欠のライフラインである上下水道施設については、老朽化対策や耐震化対策などを計画的に推進してまいります。また、公民館など、他の公共施設についても耐震化を推進するとともに、民間建築物の耐震化については、緊急輸送道路沿道の耐震化促進に向けた助成制度を創設するなど、拡充を図ってまいります。

 都市基盤のハード面だけでなく、ソフト面でも万全な体制を整えてまいります。災害直後の不安や混乱を防ぐため、帰宅困難者も対象に含めた非常用物資の計画的備蓄を一層進めてまいります。また、消防・救急の円滑な活動や機能を維持するため、自家用給油施設や非常用自家発電設備の整備を図ってまいります。

 自然災害や大規模テロなど、危機事案の発生時に迅速かつ的確に対応するため、総合防災情報システムを兼ね備えた、本市の司令塔機能を担う、「(仮称)危機管理センター」を構築してまいります。あわせて、災害時等における市民への重要な情報伝達手段を確保するため、防災行政無線のデジタル化を進め、災害に強いシステム構築を図ってまいります。

 また、地域防災力の中枢を担う自主防災組織の強化を図るため、防災士及び防災ボランティアコーディネーターの養成を引き続き実施してまいります。

 災害時や緊急時においては、正しい知識、的確な判断力、適切な行動が不可欠です。そのために、AEDトレーナーをすべての市立中・高等学校に設置し、生徒誰もがAEDを使用できるよう実習を行うなど、防災教育を推進してまいります。

 安全な市民生活を守るため、昼夜を問わず任務を遂行する消防体制の強化については、新たに指令センター庁舎の整備を進めるとともに、救急隊2隊の増強や消防団施設の整備を図ってまいります。

 また、市民の安心確保という観点から、放射線量の測定結果を検証し、本市の取組に反映させるため、「(仮称)さいたま市放射線等対策協議会」を設置するとともに、食品中の放射性物質検査の強化を図るなど、放射線問題について継続して対応をしてまいります。

 震災後の電力危機を踏まえた環境・エネルギー面での施策としては、まず、「暮らしやすく、活力のある都市として、継続的に成長する環境未来都市」を実現するため、総合特区制度を活用し、「ハイパーエネルギーステーションの普及」、「スマートホーム・コミュニティの普及」、「低炭素型パーソナルモビリティの普及」の3つの重点プロジェクトを推進してまいります。また、電気自動車など、次世代自動車の普及や充電設備の導入を促進する「E-KIZUNA Project」を引き続き、積極的に展開してまいります。

 さらに、太陽光発電等の創エネ設備や蓄電池等の省エネ設備などの設置補助についても、スマートホーム推進につながる補助メニューを創設するなど、更なる充実を図ってまいります。

 また、市有施設の太陽光発電整備やLED照明化についても一層の推進を図るとともに、電力の地産地消を図るため、水道施設について、クリーンエネルギーである小水力発電所の更なる設置を進めてまいります。

 さらに、本市の地産地消のエネルギー施策に関する総合的な調査を実施し、本市にふさわしいエネルギー政策の策定に取り組んでまいります。

(2)高齢者支援

 次に、「高齢者支援」に関する施策であります。

 健康長寿日本一の都市を目指す取組として、まず、高齢者の社会参加、生きがいづくり、健康づくりなど、生涯現役のまちづくり施策を充実させてまいります。

 平成23年創設しました「介護ボランティア制度」については、対象活動範囲や対象者年齢を拡大して実施をしてまいります。

 さらに、民間団体等が主催する高齢者サロンや健康サークル活動などへの参加を促進するため、活動実績をポイント化し、奨励金に交換できる「(仮称)長寿応援ポイント事業」を創設してまいります。

 また、一定の社会活動をした高齢者や75歳以上の高齢者を対象として、市内のプールや美術館など、公共施設を無料又は低額で利用できる「(仮称)ゴールドチケット交付事業」を創設してまいります。高齢者が積極的に活動できる仕組みをつくり、活気あふれる地域社会を築いてまいります。

 60歳以上の市民が学び合うシニアユニバーシティについては、学習仲間とのつながりを深めながら、豊かな人生が送れるよう、北大宮校に定員60名の大学院を開校するとともに、「(仮称)大宮駅西口第四地区複合施設」内に本部校舎を整備してまいります。また、市内全47地区社会福祉協議会を通じて、高齢者サロン活動を展開してまいります。

 さらに、高齢者の生活支援と地域商店等の活性化を図るシルバー元気応援ショップについては、既にしあわせ倍増プランの目標を上回る1,000店舗以上の協賛をいただいておりますが、友好都市など、他都市とも連携しながら更なる協賛店舗の拡大を図ってまいります。

 次に、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる施策とともに、いざという時に備え、高齢介護サービスなども一層充実させてまいります。

 地域のつながり、支え合いの核となる高齢者地域ケア・ネットワークについて、市内全域での構築を目指してまいります。さらに、平成24年度は、地域から「(仮称)高齢者見守り協力員」を募り、見守り活動をしていただくなど、地域住民による支え合いの仕組みづくりの強化を図ってまいります。

 また、ひとり暮らしの高齢者等の健康管理や見守りなどを目的とする配食サービスについては、週5回の実施を継続してまいります。

 さらに、介護予防のために、健康や生活機能の維持向上を図る各種プログラムや、うんどう遊具などの充実を図るとともに、転倒等の危険性が高い高齢者の住宅について、バリアフリー化に要する改修費用の助成制度を創設してまいります。

 また、高齢者や障害者に対する虐待などが発生した場合に助言や支援を行うとともに、成年後見制度の利用促進を図るため、「さいたま市高齢・障害者権利擁護センター」を新たに設置してまいります。

 特別養護老人ホームについては、入所待機者の解消に向け、第4期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画に基づき、平成21年度から866床の整備を行ってまいりました。今後は、本年度中に策定する第5期計画に基づき、3年間で更に1,000床を整備するなど、施設整備の促進を図ってまいります。

 敬老祝金につきましては、支給額を半額とした上で事業を継続することとし、関連する条例案を今議会に提出しておりますが、今申し上げてまいりましたように、今回の見直しを上回る高齢者福祉サービスの拡充を図ってまいります。

(3)子育て支援

 次に「子育て支援」に関する施策であります。

 中国の春秋時代の名宰相である管仲は、「終身の計は人を樹うるに如くはなし」と、国家にとって大切なことは人材の育成、教育であると説いたと言われております。

 市民や地域がつながり、社会全体で次代を担う子どもを育んでいくという理念を広く市民が共有し、実践していく取組を力強く推進してまいります。また、子育ての不安を払拭し、親子の絆を深め、親としての成長や子育ての楽しさなどを実感できる施策に加え、子育て世代の多様なニーズに応える施策も展開してまいります。

 「子育てしやすいまち 若い力の育つまち」を目指す取組として、まず、待機児童ゼロプロジェクトについては、平成21年度から、認可保育所の定員1,028人、ナーサリールーム・家庭保育室の定員1,469人、放課後児童クラブの受入可能児童数を1,170人と拡大してまいりました。平成24年度は、更に認可保育所730人、ナーサリールーム・家庭保育室328人、放課後児童クラブ360人分の拡大を図るとともに、平成25年度の開設に向け、認可保育所の定員752人分の整備を進めてまいります。

 また、放課後児童クラブの開設促進と保護者負担の軽減を図るため、民設の放課後児童クラブに対する委託料、補助金を充実するとともに、公設の放課後児童クラブの指導料を適切な水準に改定するため、関連する条例案を提出しております。

 さらに、平成25年度から公立保育所において、新たに3歳児以上の主食を提供するため、保育所の調理室の整備等を進めてまいります。

 また、子育て支援を積極的に展開するとともに、増え続ける虐待相談等に対応するため、これまで児童福祉司7人、児童心理司3人を増員してまいりましたが、平成24年度は、更に児童福祉司5人の増員に加え、児童精神科医師1人を配置し、指定都市で人口1人当たりトップクラスの体制となるよう、児童相談所の充実を図り、児童虐待ゼロを目指してまいります。

 未来を担う子どもの健康を守るため、子宮頸がん予防ワクチン・ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン接種事業を引き続き実施してまいります。また、乳児の突然死や発達遅滞等の予防のため、新たにタンデムマス法を導入し、新生児の先天性代謝異常症16疾病を含む検査体制を整備してまいります。

 子どもに基礎学力や体力、健全な生活習慣を体得させ、心身ともに鍛えていくことは、変化の激しい社会を生きる原動力となるとともに、子どもの未来が広がることにもつながります。

 日本一の教育都市を目指す取組として、まず、家庭、地域、学校が連携し、児童生徒に学ぶ楽しさを教え、基礎学力の向上を図る「さいたま土曜チャレンジスクール(どちゃれ)」については、これまで80校の市立小・中学校で行ってまいりましたが、平成24年度は、すべての市立小・中・高等学校164校で実施してまいります。

 「どちゃれ」と連携しながら、子どもたちを地域の中で心豊かで健やかに育む「放課後チャレンジスクール」については、これまで市立小学校61校で行ってまいりましたが、平成24年度はすべての市立小学校103校で実施してまいります。

 また、障害のある児童生徒が地域で教育を受けられるよう、平成24年4月からさくら草特別支援学校を開校するとともに、特別支援学級や小学校への発達障害・情緒障害通級指導教室の設置を進めてまいります。

 学校の現場では、いじめや不登校、非行等の問題行動、障害のある子どもへのサポートなど、一人ひとりに応じたきめ細かい教育が必要です。すべての子どもが安心して学習に取り組む環境づくりを支援していくため、学級等支援員を引き続き配置してまいります。

 また、地場産物の活用など、各学校がその地域の特色を活かした給食を提供し、子どもへの食育を一層進めるため、学校給食室の整備を積極的に推進してまいります。

 さらに、生活保護受給世帯の子どもを対象に基礎学力の向上や学習意欲の喚起を図るため、大宮区においてモデル事業として実施してまいりました「生活保護受給者学習支援事業」については、平成24年度から全市域を対象として実施してまいります。

(4)市民生活を重視した施策等

 3つの重点分野以外にも、市民の日々の暮らしを揺るぎなく支援していくとともに、市民の声を反映した、生活重視のまちづくり、しあわせを実感できるまちづくりを進めてまいります。

 市民生活に密着したサービスの最前線である区役所については、市民のライフスタイルやニーズに迅速かつ的確に対応するため、平成24年度は休日の窓口開設の本実施やコンビニエンスストアでの各種証明書の発行をスタートするとともに、窓口業務の委託化や「(仮称)郵送センター」を設置してまいります。また、自律する区役所として区民の声、地域性・独自性を区政に反映するため、人事・予算等に関する区長の権限を強化してまいります。

 地域力の要となる自治会活動の充実と活性化を図るため、運営補助金の増額とともに、大規模自治会集会所の整備に対する補助限度額の引上げなど、自治会支援策の強化を図ってまいります。

 市立病院については、時代に即した自治体病院として、市民に良質な医療を提供する役割が強く求められております。本年策定の中期経営計画に基づき、医療機能の充実や適正な人員の確保を図りながら、健全経営の維持・向上に取り組むこととしており、関連条例案を今議会に提出しているところであります。あわせて、省エネに効果的なESCO事業を活用したエネルギーセンターの更新など、老朽施設・設備の更新を図ってまいります。

 さいたま新都心第8-1A街区については、さいたま赤十字病院と県立小児医療センターをあわせて移転し、一体的な整備に向け、埼玉県や赤十字病院等と協議・調整を行うとともに、市民や病院利用者に有益な機能の導入を検討してまいります。

 ひきこもりが大きな社会問題となる中で、本市のひきこもり問題の解決を図るため、児童期、成人期の双方に対応する「(仮称)さいたま市ひきこもり支援センター」を設置してまいります。

 東日本のゲートウェイとしての機能を高めるため、大宮駅東口のまちづくりについては、公共施設再編計画を策定し、新たな都市拠点の基本計画を検討するとともに、事業用地の取得など、基盤整備の推進を図ってまいります。

 浦和美園駅前については、複合公共施設整備の基本設計を行ってまいります。また、浦和駅周辺鉄道高架化事業を平成24年度末までに完了させてまいります。

 与野本町駅周辺地域については、特性や都市基盤整備の状況などを把握し、地域整備に向けた課題抽出等を行う基礎調査を実施してまいります。
さらに、歴史・文化資源を有する岩槻駅周辺地区については、今後のまちづくりの目標や取組の方向性を示す「(仮称)岩槻まちづくりマスタープラン」を策定してまいります。

 地下鉄7号線の延伸については、浦和美園と岩槻の副都心間を結ぶとともに、まちの活性化にも資するものであり、埼玉県と共同で設置しました第三者の専門家による「地下鉄7号線延伸検討委員会」から提出されます報告書の内容を勘案し、市民との意見交換をはじめ、埼玉県や関係機関等と十分な協議を行い、今後の方向性について判断してまいります。

 都市公園が不足する地域の解消に向け、重点的な整備を進めるとともに、暮らしの道路・スマイルロード整備事業を引き続き積極的に推進してまいります。また、下水道事業については、平成24年度末に普及率90%を達成してまいります。

 市民と共に花や緑の豊かなまちづくりに向け、校庭等の芝生化や緑のカーテン事業など、みどり倍増プロジェクトを引き続き、積極的に進めてまいります。

 良好な居住環境や景観を保全する観点から、説明会の実施など、市民の皆様の理解を得ながら、住居系用途地域における高度地区の都市計画決定を行ってまいります。

 迫り来る超高齢社会に立ち向かうため、総合的な視点を持った健康づくりをまちづくりの中核に据えた、新しい都市モデル「スマートウェルネスシティ構想」の研究を引き続き行い、市民が健康で生きがいを持ちながら、安全・安心で豊かな生活を営めるまちづくりにつなげてまいります。

 また、スポーツを通じた元気あふれるまちづくりを推進するために、スポーツもできる多目的広場については、本年度末までに4か所の整備を進めてまいりますが、平成24年度は新たに7か所の整備を行ってまいります。

 本市における財政基盤の強化、地域経済の活性化並びに雇用機会の創出を目的として、戦略的な企業誘致活動を引き続き展開してまいります。あわせて、関係団体等と連携、協力を図りながら国際化の推進や経済的な効果も期待できる国内外のコンベンションの誘致と開催を進めてまいります。また、日本貿易振興機構(JETRO)の地域間交流支援事業を活用し、市内企業の国際化を推進してまいります。

 さらに、本市の新たな経済成長のエンジンを創り上げるため、次世代の成長分野である医療機器関連の産業育成と集積を図る「さいたま医療ものづくり都市構想」に基づき、行動計画の策定と同時に、医療ものづくりコミュニティの形成やビジネスマッチング支援などを進めてまいります。

 また、東北や上信越地方を後背地に持ち、優れた交通インフラが整った本市の立地優位性を活かしながら、東日本を中心とする地域との経済交流体制について検討を行ってまいります。

 雇用対策として、埼玉労働局と連携して、無料職業紹介やキャリア・コンサルティングなど、「さいたま市就労サポート事業」を実施してまいります。また、就職合同面接会の実施や民間就職情報サイトを活用したマッチング支援など、求職者の就業機会の確保や市内企業の人材確保に関する支援を行ってまいります。

 スポーツを通じ、新たな観光客の獲得や市内経済の活性化を図るため、昨年設立しました「さいたまスポーツコミッション」について、本市のスポーツ環境を最大限に活用して、スポーツ大会やイベントの誘致に向けた積極的な取組を進めてまいります。

 また、大宮盆栽を世界的ブランドとして確立し、海外からの観光客や海外販路の拡大を図るため、各種プロモーション活動を展開してまいります。
活力ある都市づくりのため、市民の創造性を豊かにし、生活にゆとりと潤いをもたらす文化芸術については、文化芸術都市創造計画の策定を進めてまいります。

行財政改革 創造的改革の実践

 以上、申し上げた事業を実施するための財源は、市民の皆様からお預かりしました貴重な税金であることを一時たりとも忘れてはなりません。

 私は、これまで、市民の皆様に「1円たりとも税金を無駄にしません」と宣言し、行財政改革の重要性を訴えてまいりました。

 本市の中期財政収支見通しでは、平成27年度までの4年間で約1,039億円の財源不足が見込まれております。

 厳しい財政運営の中にあって、しあわせを実感できるまちづくりを実現していくためには、不断の行財政改革が必要であります。

 平成22年度に策定した「行財政改革推進プラン2010」に全庁一丸となって取り組むことにより、職員の意識改革と組織風土の改善は着実に進んでおります。

 その成果は、目に見える形でも現れつつあります。職員一人ひとりが日々の仕事の中で、気付きを改善につなげる「一職員一改善提案制度」は、提案件数が3年前の12倍となるなど、日常的に改善・改革を行う風土がしっかりと根付いてまいりました。

 また、市民目線による開かれた市政を実現するために掲げた「見える改革」においても、全国市民オンブズマン連絡会議の「自治体情報公開度採点結果」において、指定都市中最下位から平成22年度には4位に躍進したところであります。

 平成24年度は「行財政改革推進プラン2010」の総仕上げの年でもあります。「百里を行く者は九十を半ばとす」、この心構えの下、引き続き改革の取組を一層推進してまいります。

 まず、全市的かつ総合的な視点から、公共施設の効果的かつ効率的な管理運営を推進するための方針として策定する「公共施設マネジメント計画」に基づき、高度経済成長期に整備した公共施設の老朽化に適切に対応してまいります。

 次に、市税収入の大幅な増加が見込めない中で、多様化・複雑化する行政課題に的確に対応していくため、市が実施する事業を対象に、民間事業者等から提案を募集し、優れた事業について委託・民営化を進める「提案型公共サービス公民連携制度」を導入してまいります。また、民間事業者との連携・協力の下、新たな広告媒体の掘り起こしを進め、積極的な自主財源の確保を図るとともに、指定管理者制度の一層の推進を図ってまいります。

 さらに、平成24年度は、職員の更なる改善意欲を醸成するため、「全国都市改善改革実践事例発表会」を本市で開催いたします。全国の自治体職員と情報共有を行いながら、互いに切磋琢磨することで、更なる改善を図ってまいります。

 これらの取組を通じて、市民の皆様の理解と信頼を得るため、私は、今後も不退転の決意で行財政改革に取り組み、効率的で無駄のない行政運営を行ってまいります。

結びに 市民と共に誇り育むまちへ

 東日本大震災に見舞われた昨年、かつての関東大震災の後に帝都復興院総裁として、東京の復興に尽力した後藤新平が脚光を浴びました。彼は、震災のわずか5日後に「帝都復興の議」を閣議に提案し、その2ヵ月後には復興計画を取りまとめるという偉業を成し遂げましたが、これが可能であったのは、震災前に東京市長を務めていたことが大きいと言われております。

 そして、その後藤新平が東京市長の時代に繰り返し述べていたのは、「市民一人ひとりが市長である」、「自治はよそにはない。市民のなかにある」という、市民自治の意識醸成を図る言葉でありました。

 私は、市民自治とは、より良い地域にしようと、市民が共に感じ、共に汗を流し、努力していく過程の中で、培われていくものであると考えております。そして、その努力の結実や人との強い結び付きが地域の誇りの象徴となり、時代を超え、連綿と受け継がれていくものであると考えております。

 さいたま市のこれからの100年に向け、市民の皆さんと共にまちづくりに取り組み、地域への関心や愛着を積み重ねることで、ずっと住み続けたいさいたま市、未来に誇れるさいたま市、さらには、その誇りが広く発信されることにより、新たな人々を惹きつけ、住んでみたいさいたま市へとつながるものと確信しております。

 以上、平成24年度の市政に臨む私の所信及び市政の基本方針を申し上げましたが、子どもが輝く“絆”で結ばれた、日本一しあわせを実感できるさいたま市の実現に向け、市民の皆様並びに議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 今議会に提出いたしました議案は86件でございます。予算議案といたしまして、補正予算が15件、新年度予算が19件、また、条例議案が29件、一般議案が23件でございます。

 何とぞ慎重なる御審議の上、全議案につきまして、御承認をいただきますようお願いを申し上げます。

平成24年2月7日
さいたま市長 清水 勇人

補足 平成23年度施政方針(全文PDF版)はこちらから御覧いただけます。(PDF形式:59KB)

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