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更新日付:2023年7月18日 / ページ番号:C098282

(令和5年7月18日発表)国指定史跡「真福寺貝塚」の発掘調査を開始しました

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国指定史跡「真福寺貝塚」での泥炭層(でいたんそう)における発掘調査を令和5年6月12日(月曜日)から開始しました。
国指定史跡における泥炭層の発掘調査は、近年世界遺産に登録された青森県八戸市の「是川中居(これかわなかい)遺跡 」に次いで国内で2例目です。

国指定史跡「真福寺貝塚」とは?

所在地:岩槻区城南3丁目
時代:縄文時代後期から晩期(今から約3,800年前から約2,600年前まで)
規模:東西約160m、南北約180m
国指定年:昭和50年(1975年)

真福寺貝塚における発掘調査の歴史は古く、1926年(大正15年)までさかのぼります。これまでに数々の調査が行われ、土器や石器に加え、木製品など貴重な遺物を数多く出土する遺跡として広く学会に知られてきました。現在「東京国立博物館」に収蔵されている、重要文化財のミミズク土偶が出土した遺跡としても知られています。


ミミズク土偶

発掘調査の期間

令和5年6月12日(月曜日)から令和7年3月31日(月曜日)まで(予定)
 

発掘調査の位置及び面積

令和5年度からは、史跡西側の谷の中にある赤枠で示した約200平方メートルの範囲を調査します。これは、是川中居遺跡の2倍以上にあたる面積です。

調査位置

泥炭層発掘調査について

(1)これまでの調査との違い

これまでの調査では、台地と呼ばれる比較的平坦な土地を中心に発掘調査が行われてきました。令和5年度からは発掘調査の中心が史跡西側の谷部にある「泥炭層」と呼ばれるエリアへと移ります。泥炭層とは、木材や植物など有機質のものが数千年間腐ることなく保たれる特殊な環境の地層です。水分を多量に含んでいるため、泥水を掻き出しながら下へ下へと掘り進めて行きます。

真福寺貝塚調査風景

(2)市内での泥炭層遺跡の発掘事例

さいたま市内での泥炭層遺跡の発掘事例としては、中央区大戸にある「南鴻沼遺跡」が挙げられます。市役所南側を走る町谷本太線の延伸工事に伴い発掘調査が行われ、丸木舟(まるきぶね)や漆塗りの櫛、木製容器など、通常の遺跡では残っていないような貴重な遺物が多数出土しました。

南鴻沼遺跡丸木舟
丸木舟(南鴻沼遺跡より出土)
南鴻沼遺跡櫛
櫛(南鴻沼遺跡より出土)
南鴻沼遺跡木製品
木製品(南鴻沼遺跡より出土)

(3)今後の発掘調査で発見が見込まれるもの

是川中居遺跡で行われた調査では、漆塗りの土器を始め、漆器や木器などの貴重な木製遺物が多数出土しました。そのうちの330点は、その後国の重要文化財に追加指定されています。 真福寺貝塚の調査面積は是川中居遺跡の2倍以上であることから、是川中居遺跡よりもさらに多くの貴重な遺物が出土することが見込まれます。ほかにも木の実や木材、花粉、昆虫化石など、当時の人々の加工技術の高さや生活環境がわかる様々な遺物も多数出土することが見込まれます。

是川中居遺跡櫛
櫛(是川中居遺跡より出土)
是川中居遺跡漆器
漆器(是川中居遺跡より出土)
是川中居遺跡木の実
木の実(是川中居遺跡より出土)
是川中居遺跡昆虫
昆虫(是川中居遺跡より出土)

発掘調査のこれから

調査期間は、令和6年度末までを予定しています。発掘調査では日々、より深い地層の調査をしていくことになるため、いつ世紀の大発見があるかもしれません。真福寺貝塚での日々の発見、新たな感動を、さいたま市民をはじめ、多くの方々へ周知していきます。


真福寺ミミズクR2

発掘調査の報告について

発掘調査の成果については、本市のホームページにある「国指定史跡真福寺貝塚 調査最前線 2023 」に掲載しています。
今後の発掘調査の進展にぜひご期待ください。

問い合わせ先

文化財保護課
課長:柴田
担当:𠮷岡・奥山
電話:048-829-1724
内線:4136

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教育委員会事務局/生涯学習部/文化財保護課 文化財保護係
電話番号:048-829-1723 ファックス:048-829-1989

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