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抗菌薬適正使用支援チーム

ごあいさつ

当院の感染対策

 病院では、感染症にかかっている人と、抵抗力がなく感染症にかかりやすい人が同じ建物の中にいます。また、感染症を治すために抗菌薬がしばしば使用されますが、それら抗菌薬が効かないような菌(耐性菌)が感染症の原因となる可能性もあります。
 当院では、院内感染対策委員会、感染管理室、看護部感染管理委員会などが一致団結し、耐性菌が病院内で拡がることを防ぐための感染予防対策を実践しています。

抗菌薬適正使用支援チームとは

 病院を受診する患者さんは、外来・入院を問わず、感染症の治療もしくは予防を目的として抗菌薬を処方される機会が多いですが、抗菌薬の不適切な使用は耐性菌の出現・蔓延につながることが知られており、国際社会でも大きな課題となっています。『抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)』は、各診療科の主治医が抗菌薬を処方する際に個々の患者さんに最大限の効果をもたらし、副作用は最小限にとどめ、かつ耐性菌の発生や蔓延を防ぐために活動しています。

主な活動

  • 感染症症例の早期把握と診療支援
    対象:菌血症の患者さん
       耐性菌が検出された患者さん
       特定抗菌薬(カルバペネム・抗MRSA薬)を使用中の患者さん  
  • 感染症診療に関する各科からのコンサルテーション
  • 院内での抗菌薬使用量の調査、評価
  • 治療薬物モニタリング(TDM:Therapeutic Drug Monitoring)の支援
  • 院内での採用抗菌薬の見直し
  • 適切な微生物検査の推進(血液培養複数セット採取率の調査等)
  • 当院でのアンチバイオグラム(主な菌種ごとの抗菌薬感性率)の作成
  • 遺伝子解析装置や質量分析装置を活用した微生物検査の迅速化と抗菌薬適正使用の推進
  • 抗菌薬使用マニュアルの作成、改訂
  • 抗菌薬適正使用に関する職員の教育

症例検討会

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細菌検査室では、患者さんの感染症の原因となっている細菌を速やかに探索し、担当医が少しでも早く治療に適した抗菌薬を選択できるように努めています。

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↑患者さん由来の検体(喀痰や尿など)を顕微鏡で観察し、感染症の原因菌を推定します。

 

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↑検体を培養して、感染症の原因菌を分離します。

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↑分離された菌を各種分析装置で同定し、抗菌薬の有効性を評価します。

薬剤科では院内における抗菌薬の使用状況を把握するとともに、個々の患者さんに適した抗菌薬の投与量や投与方法を検討し提案しています。

 

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スタッフ

ICT/ASTメンバー(兼任)
職種 人数
医師 感染症科2名、内科専攻医、初期研修医
看護師 3名(うち感染管理認定看護師1名)
臨床検査技師 4名
薬剤師 2名
事務 3名

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